あなたは日経平均VI先物を取り扱ったことはありますか?
日経平均VI先物には下記のような特徴があります。
1.日経平均VI指数の15ポイント以下はほぼ底値と言い得る(ただし、その時日経平均VI先物を指数と同じ水準で買えるというわけではない=指数よりも先物の方が高い値をとることも多い)。
2.スパイク上昇しても一旦すぐに下げ、そこからじわじわと下がっていく(図表2を参照。上ひげが多い)。
3.高い水準でレンジを形成し、なかなか下げてこない場面がある(クラスタリング)。
4.上がってもいずれはおおむね20ポイント前後の水準に回帰するように動く。
5.日経平均VI(指数)と日経平均VI先物は全く同じようには動かない(日経平均と日経225先物ほど裁定が効いていない)。
6.指数の方が先物よりも大きく動く(先物は「先」を織り込むので、上がったら下がるだろうし、低ければ上がるだろうという予想を織り込む)。
7.最終的には指数≒先物で精算される。
8.満期が遠いと指数と先物の感応度は低い(上記5、6が理由)。
9.満期が近くなると指数と先物の感応度が高まる(上記7が理由)。
10. 上は100以上になることもあり得るが0より下にはならない(安易に日経平均VI先物を「売る」と大変なことになる場合がある。低い値での「買い」は下値が限られている)。
11. 平時は指数<先物(期近)<先物(期先)である。
12. 満期が近づくにつれて先物の値がじわじわと指数の値に下りていく(日経平均VI先物には時間的価値の低下のような動きがみられる)。
平穏時(20ポイント以下)の日経平均VI先物買い戦略
例えば16ポイントまで引き付けて買いで入るという戦略はどうでしょうか。
日経平均VI先物の16ポイントに指値をいれておきます。
16ポイントでエントリー、利食いは18ポイント地点とする。
日経平均VI先物が0になることはほとんど考えられませんが、仮に0になったとしても16ポイントで1枚だけ買うならば、最大損失は16万円です。
株を買うように丸代金16万円を用意して16ポイントで買うようなイメージです。
もう少しリスクをとれるというのであれば、16ポイントで1枚買った後にさらに下げたら14ポイントで追加買い(ナンピン買い)し、さらに下げた場合には12ポイント程度で最後の買いを入れるなどして最後の買いが入った水準から3ポイント上で利食いするといったルールで回してみることもできます。
日経225先物のような平均回帰しないものをナンピン買いするのはリスクが高い行為ですが、平均回帰性のある日経平均VI先物で、かつ下値がほとんど限られている底値に近いところからの3回までのナンピン買いであれば、これまでの最低の値である12ポイントまで下げてしまっても、損失は6万円程度です(数回のナンピン買いをするために少々多めの資金を用意する必要があります)。
うまくいけば16でエントリーし16で利食いすることで20,000円の利益が出ることになります。
15ポイント以下まで引き付ければ勝率は高まりますが、エントリーチャンスは少なくなります。
本日の日経平均VI指数
本日の日経平均VI指数は、日経平均株価の大幅な下落に伴い大幅に上昇しています。
寄り付きに19.80ポイントだったのが4ポイント近く上昇した事例です。
このように突然上昇することもありますが、なかなか直前に買って高値で売るのは難しいものです。
よって日経平均VI指数が20ポイントを割っているところから、日経VI先物を買い増していくルールにして置けば、この上昇は利益に変わった可能性があります。
平穏時が過ぎて相場が不安定なときの考え方はauカブヨムのコラムから読めます。
日経VI先物と連動している、日経平均VIを投資判断に役立てることが可能な理由とはも併せてお読みください。