VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年4月29日(月)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX1Dの下落が顕著です。VIX9Dは雇用統計のヘッジでしょうか。VIX(30日)より長期の指標は軒並み下落しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅が広がって徐々に安定期を示しつつあります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX9Dは反応していますが、先物はコンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が0.50に広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.92と基準の0.9を上回っていますが、徐々に数値が下がっており改善に向かっているようです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXもVIXも下落し、かつ移動平均も下向きです。VVIX/VIXレシオの移動平均は下向きの状態から水平に改善してきました。
VVIX/VIXレシオの移動平均が上向いてリスクオンの状態になるのはまもなくでしょう。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが下落しSKEWも下落しました。
SKEW/VIXレシオは移動平均を超えて上昇を見せており、改善してきているようです。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+90万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢で平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロング(青)はプット売り、ATMから+5%のデルタショート(赤)はコール売りと、典型的な形です。
まとめ
雇用統計を控えてVIX9Dは反応していますが、スクイーズチャート、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ等は市況の改善を示唆しつつあるようです。