VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年4月30日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX1Dの反応が顕著です。FOMCの結果に対処するヘッジポジションのように見えます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
S&P500の下落により、全体的に幅が狭まりました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物はコンタンゴ状態を維持していますが、VIX9Dが先物を上回っています。
VIX30Dも先物第1限月に近づいています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は0.30とほぼ横ばいで推移しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.94と再び上昇に転じました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX,VIXともに上昇しました。VVIX/VIXレシオの移動平均はまだ下向いたままであり、様子見の状態が続いています。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが上SKEWが下落しました。直近のSKEW/VIXレシオの変化を見るとS&P500の値動きと連動している様子がうかがえます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+227万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
昨日は下落で始まりプット売りが優勢でしたが、さらに株価が下落したためプットの買い戻しがありました。
デルタランキングではMay01’24C505買いとMay01’24P505買いがランクインしており、ストラドルのような形を形成しています。
これはFOMCの結果で相場がどちらかに走ることを狙っているポジションでしょうか。
ATMから-5%のデルタロングはプット売り、ATMから+5%のデルタショートはコール売りと、典型的な形です。
まとめ
S&P500の下落によりタームストラクチャーのVIX9Dの上昇、スクイーズ状態の悪化、VIX/VIX3Mの上昇など、VIX系指標は軒並み悪化しています。