VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月19日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXタームストラクチャーは低位安定です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物がだいぶ下がって来て指数と被っている状態となっています。
ただしこれは満期により先物の図が更新されていないのが原因かもしれません。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
充分に広がっています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.80と最も低い水準まで来ました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは上向きですが、高値警戒感でVVIXが若干反応しているようです。
何かのきっかけで下がるかもしれませんが、現在はリスクオン状態が続いています。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWは不安定だったものが戻ってきました。
VIXが下げてSKEWが上がっているとバランスが良いと言えます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+970万枚を超える買い圧力がオプション側にありました。
中身を見るとコール売りとITMによるコール買い戻しが非常に多く取引されていました。
チャートを見てもわかるように寄付きから高値を推移していたので売っていたコールの買い戻しが多く出たのでしょう。
昨日の動きをトレースしているだけで中長期的に見て強いというわけではありませんが、30日~60日の建玉がATM-10%のプットの売りとして積まれている点が気になります。
恐らくこれはターゲットバイイングとして下値で待ち構えているように感じられます。
昨日のフローは短期のトレードが多いですが満期が長い銘柄のOTMプット売りが中期的に実需的な上昇狙いのポジションのようにも見えます。
まとめ
VIXは低位なので分析するのが難しい状況です。
ただしVVIXやSKEWの複合指数を見るとそれほど良いというわけではないので、高値警戒感からポジションを少し調整する局面なのかもしれません。