VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年6月7日(金)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
前日のS&P500株価は下落しましたが、雇用統計を通過したことによる安心からかVIXは全体的に下落しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9Dが雇用統計を通過したことで低下し、全体的に幅も広がりつつあります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しています。VIX9Dは先物第1限月よりも低位置にいます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が1.25と広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.85と基準の0.9を下回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX,VIXともに下落しました。VVIXの移動平均は下向きです。
VIXが充分に下落し移動平均が下向きに変わればVVIX/VIXレシオが上昇するに伴い移動平均が上向きになり、リスクオンのサインとなります。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは下落しSKEWはほぼ横ばいです。SKEW/VIXレシオが移動平均を上回り始めました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+144万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
イベントを通過して、プット売りとコール売りが優勢で売り買い交錯の状況ですが、あく抜け感はありました。
まとめ
VIX系各指標は、雇用統計を通過してあく抜け感が感じられます。
年始からS&P500とVVIX/VIXレシオの相関性が崩れて始めていましたが、現在は綺麗な相関を見せており、今後のVVIX/VIXレシオを見ればリスクオンするタイミングかどうかを判断できるのではないでしょうか。