VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年6月10日(月)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
今週はFOMCと5月のCPIの発表を控え、様子見姿勢が強かったようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
今週のFOMCとCPIを控えてVIX9Dは買われましたが、昨日のS&P500は上昇したもののVIXも上昇した点が気になります。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9DとVIXが上昇して幅を狭めた様子が分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムではありますが、VIX9DがVIX先物第1限月に近づいています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は1.20と前日よりも若干低い値となりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.87と基準の0.9を下回っており、問題はありません。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX,VIXともに上昇しました。VVIXの移動平均は下向きに転じ始めたため、あとはVIXの移動平均が下向きになるのを待ちたいところです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが上昇しSKEWは横ばいです。
SKEW/VIXレシオは移動平均線付近にとどまっており方向感が感じられない状態です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+187万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとコール売りが優勢で、平常期の姿と言えます。
S&P500の上昇に伴いコール売りが出ているのは利食いを伴いながら上昇していくときの形です。
まとめ
昨日のS&P500が上昇しつつVIXも上昇した点とVIX9DがVIX先物第1限月の価格に近づいている点が気になりますが、その他のVIX系指標からは特に異変を感じらません。