VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年5月30日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウは下落しましたが、S&P500とNASDAQは前日終値より高く引けました。
債務上限問題は議会を通過できるか不透明な点が警戒感が残っているのでしょうか。
報道が正しいか分からないため、VIXをみて市場参加者がどのように見ているかをVIXから分析しています。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の位置関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフです。青が最新日を示しています。
1DAY,9DAY,VIX,3M,6Mとも下落しました。
VIXタームストラクチャー
コンタンゴ率は8%台と、数日前の6%より広がっています。
コンタンゴチャート
VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー
指数と先物の位置関係を示すグラフです。
指数より先物が上回っており平常時の姿をしています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズチャートはまた開いてきています。
9DAYが14%台になればリスクオンしやすいタイミングと言えるかもしれません。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.9より下にあり安定と言えます。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VIXオプションを使っている人とS&P500オプションを使っている人の差を取るというイメージです。
VVIX/VIXレシオの移動平均はピークを付けて下落しつつあり、手出ししにくい状況にあります。
4200ドルを超えてきましたが、VVIX/VIXの関係からはピークを越えたと分析できます。
内容はVVIXもVIXも下がってきているので、VVIXもVIXも下げてレシオが上向いたときがリスクオンのタイミングと言えそうです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオが移動平均を超えてきたのでバランスが良い状態に戻ったと言えそうです。
MOVE指数
債券のボラティリティを示すMOVE指数です。
独自に作成した米国債イールドカーブを時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
プット売りとコール売りが先頭に来ており波乱が無い状況に思えます。
短期のプット売りの他に、ITMのプットも売られている可能性があります。
まとめ
市場の体温を見ると問題ない形となっていますが、先回りするであろうVIXオプションを使う人たちと、VIXオプションの取引の違いを見ているVVIX/VIXレシオは、必ずしも良い状況ではないということが言えます。