【米国市況概況】12月13日FOMC通過により株高となりました

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月13日(水)の米国市場の様子を分析しています。

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
FOMCの結果、来年には金利引き下げがあるとの観測により大幅に上昇しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

VIXは1DAYが高い状態です。
15日がクワドルプルウィッチング(4つのデリバティブの満期が重なる日)に当たるため、警戒感から買われているようです。

指数と先物の位置関係を示すグラフ

先物プレミアムの状態を維持しています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

9DAYは上下に動いていますが長期の銘柄は安定的に下落しています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

 

<TradingView提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VX/VIX3Mレシオのグラフです。

9DAYは上下に動いていますが長期の銘柄は安定的に下落しています。

低位で安定しています。
0.9ポイント台と0.85台、そして0.8とレンジを形成しているようです。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIXが下落したため、VVIX/VIXレシオは再度上向いてきました。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

昨日の上昇により、SKEWが高くなりました。
高すぎてバランスが悪いかなという感じがします。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローを分析します。

+639万枚をこえる買い圧力がオプション側にありました。

FOMC後の株価上昇に合わせるようにコールの買戻しが起きたため一番上にコール買いが来ているようです。
コール買戻しの後にロールアップでさらに権利行使価格の上を売っているため、コール売りも上位にあります。
株価をトレースしたものであり、市場に異変があることは確認できません。

取引は短期の売買が中心で、ATMより下のコール買い戻しとプット売りが緑で多く、ATMより上の赤はプット売りだと思われます。

株式投資にとっては良いフローであるといえます。

 

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

指標自体は悪くありませんが、SKEWが荒れている点と、VVIX/VIXレシオのバランスが悪い点が気になります。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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