VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年7月19日(金)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
金曜日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
金曜日のS&P500の下落によりVIX1Dを除くVIX指標が上昇しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅が急速に狭まっており、市場が身構えてきているようです。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数と先物の関係はVIX30DがVIX先物第1限月を上回る先物ディスカウント状態となっています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が0.70と低い値で推移しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
連日0.96で基準の0.9を上回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX、VIXともにさらに上昇しました。VVIXとVIXの移動平均は上向きであり、VVIX/VIXレシオの数値が下落して移動平均も下向きに変わりました。
VVIX/VIXレシオ本体や移動平均線が、S&P500がピークを迎える前にすでにピークアウトしていたことが分かります。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇しましたがSKEWがほぼ横ばいです。分母のVIXが上昇しているので、SKEW/VIXレシオは一気に下落しました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-1,386万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
S&P500が大幅下落し、下落の過程でコールが売られる展開でした。
ATM+0~5%の赤のインジケータと満期まで5日未満のインジケータが消えているのは表示エラーと考えられます。
まとめ
VIX系各指標が異変を示している状態からは改善していません。週初めの米国市況がどのように始まるか注目したいところです。