初めてポジションを建てると、自分がやろうとしている投資と行動が合っているかどうかが気になりますよね。
カレンダースプレッドについて質問が来たので紹介します。
初めて建てたカレンダースプレッドを決済しましたが、混乱しましたので、ご質問させていただきます。
・条件
①新規建て(カレンダースプレッド)
12月28日 権利行使価格20000円 1月限・コール新規売り1枚 430円、権利行使価格20000円 2月限・コール新規買い725円
②決済日
1月9日 原資産価格20370円
質問1
・昨日(1月9日)に建て玉を決済しました。原資産価格が20370円であり、コールの建て玉がITMになっていたため、パリティによる決済を思いつきました。
①1月限・コール売りのパリティによる決済=1月限・プット1枚買い+ミニ先物10枚買い
②2月限・コール買いのパリティによる決済=2月限・プット1枚売り+ミニ先物10枚売り
→①、②より「1月限・プット1枚買い+2月限・プット1枚売り」でパリティにより損益固定できると考えました(いずれも権利行使価格は20000円)。
しかし。明日(1月11日)のSQ日には、1月限は決済されるので、残った建て玉は「2月限・コール買い+2月限・プット1枚売り」となり、その建て玉だけだと、損益固定できておりません。
昨日にカレンダースプレッドをパリティによる決済をしようと思えば、どのようにすれば良かったのでしょうか。
考え方はばっちりです。
1月SQでミニ先物10枚買いが消えると考えると(もし1月限を保有していたら)、消えた瞬間=SQ値が付いた金曜の朝に2月限用のミニ先物10枚売りをしておく必要があります。
このようにすれば、SQ値と寄り付き値の差異が少し出るかもしれませんが、ほぼパリティで固定できます。
質問2
パリティによる決済だと、2月限を2月SQまで持つ必要があると思います。
その時間を機会損失だと考えて、早急に決済しようと考えた場合、昨日に多少不利な価格であっても、ITMのコールカレンダーを反対売買するしかないのでしょうか。
20000円の権利行使価格に対して20370円程度であれば、それほどITMの程度も深くないので反対売買したほうが、あと1ヵ月パリティでずっと資金拘束されるよりは良いかもしれません。
どちらが良いということはありませんので、好みの問題かもしれません。
ちゃんと場を見て決済できるのであれば、流動性の低い期先を決済して、そのあと流動性がある期近の決済かな、という感じがします。
質問3
私は、会社勤めですので利益確定額又は損切額に到達しなければ、機械的にSQ前々日の夜(1月9日)に決済することをルール化しています。
本日決済しておけば、利益額が増大していたので、悔やまれます。やはり、SQ前日に決済する時間がなければ、SQ前々日までに決済するしかないのでしょうか。
そうですね。
SQ通過すると2月限買いのみが残るので、前日までの決済が良いです。
前日までに決済できなければ前々日まで決済でもよいですが、考え方としてはカレンダースプレッドの決済は時間で区切るというよりも、想定利益や損失で自分ができる時に決済したほうが良いので、ほどほどの利益がでたときに決済するほうが現実的かなと思います。
昨日のご回答についてご確認させてください。昨日の質問1の前提条件の要旨です。
「 ・条件
1 新規建て(カレンダースプレッド)
12月28日 1月限・コール売り1枚+2月限・コール買い1枚
2 決済日
1月9日 コールの建て玉がITMになっていたため、パリティによる決済を行う。」・確認内容
コールカレンダースプレッドのパリティによる決済について。①1月限・コール売りのパリティによる決済=1月限・プット1枚買い+ミニ先物1月限10枚買い
②2月限・コール買いのパリティによる決済=2月限・プット1枚売り+ミニ先物2月限10枚売り
→①、②を合算すると、1月9日決済時の新規建てポジションとして「1月限・プット1枚買い+ミニ先物1月限10枚買い+2月限・プット1枚売り+ミニ先物2月限10枚売り」を組成する必要がある。
拘束資金が多くなるため、「ミニ先物1月限10枚買い」を「ミニ先物2月限10枚買い」に変更し、ミニ先物を相殺させて、「1月限・プット1枚買い+2月限・プット1枚売り」だけにしても良い。
その場合、1月11日のSQ決済日には、「ミニ先物2月限10枚売り」をSQ日の寄付きで新規建てする必要があるという理解でよろしいでしょうか。
その通りです。
パリティは限月を合わせることでSQ時に自動決済されます。
でも期近と期先のミニを持つと全部で20枚取引することになり手数料もかかります。
なのでミニを相殺させてしまったほうが投資として合理的です。
1月限も2月限もほぼ先物価格は変わらないので。
ちなみに、3月と9月の権利落ちにまたがるカレンダースプレッドの時は、権利落ちの影響で期先の先物価格が安く見えるので注意が必要です。
カレンダースプレッドの意外な落とし穴!権利落ちを確認する方法を併せてお読みください。