VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年2月13日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも大幅な下落でした。
1月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回り、早期利下げ観測が後退し、幅広い銘柄に売りが出ました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日の株価の下落によりVIX1DAY以外のVIX指数は全体的に上昇しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
昨日の下げでVIX指数が軒並み上昇していることが分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物ディスカウント状態になり相場の動きに反応している様子が伺えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差がほぼ無くなり、VIX指数が15.85ポイントと第1限月の先物を上回っています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.94と基準の0.9上回りました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXもVIXも上昇し、VVIX/VIXレシオが下落、移動平均も下向きに戻りました。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが上昇しSKEWも大幅上昇しました。バランスが崩れている状態です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
金利が上昇しました。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
420万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来ており、ボリュームが多いのは全て0DTE(満期が1日未満のオプション)であり、相場状況をトレースしたものと思われます。
基本的には原資産の下落に応じたオプションフローであり、特にオプションの側に大きな歪みがある、というわけではないようです。
まとめ
大幅な下げにより市況が一変しました。
先物ディスカウント状態、VIX/VIX3Mレシオが0.9超え、VVIX/VIXレシオの移動平均が下向きと、この下落を機に弱気トレンドに入るか注目する必要があります。