VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年2月12日(月)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは上昇しましたが、S&P500、NASDAQは下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日の株価は小幅な下落でしたがVIXが反応しています。
VIX1DAYが高いのは13日に発表される1月の消費者物価指数(CPI)の影響だと思われます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
全体的に幅が狭くなる方向に動きました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が7%台と若干縮まりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.89と基準の0.9を下回っているものの、少し反応していることが分かります。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオの移動平均は上向きですが、生データは下落しました。
VVIXもVIXも少し反応して移動平均の上にきているので、今後の動向に注目が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが上昇してSKEWが下落する、バランスが取れていない状態のようです。
SKEW/VIXレシオはほぼ横ばいで推移しています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-151万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来ています。
ATMから-5%のデルタロングが強いのはプット売り、ATMから+5%のデルタショートが強いのはコール売りと、典型的な形です。
取引はほとんどが0DTEで占められていますが、Feb16’24C501とFeb14’24C506が買われています。
これらはCPI等の経済指標発表を見据えて上昇目線で仕掛けているポジションだと思われます。
まとめ
VVIX/VIXレシオが上向いたものの、VVIX/VIX生データは反落しました。上昇一辺倒ではない可能性があります。
ただしSPYオーダーフローのFeb16’24C501が買われている点などを見ると、市場参加者は上昇目線と考えていると言えそうです。