VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年6月16日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下げました。
インフレ率が21年3月ぶりの低さになりました。
上昇が強かったのでいったん利食いもあったと思われます。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは下げたものの明らかにリスクオンの姿をしています。
VIXは特に異変を感じる状態にはありません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物の第1限月と第2限月の差が15%を超えています。
手前の第1限月がまもなく満期を迎えるのでその影響もあるようです。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
タームストラクチャーはさらに幅が広がってきています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.81まで開きました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXの生データは上昇しているので移動平均が右上を向ています。
VVIX/VIXレシオが上昇しているときはS&P500に連動するのですが、
今のS&P500の上昇がまやかしの可能性があるためいったん利食いするという手もあるかもしれません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWは昨日は下げてきました。
最近の高値が落ち着いたと言えます。
SKEW/VIXレシオは移動平均の上にあるのでバランスは良い状態と言えます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
104ポイントまで低下してきました。
以前は60~80のレンジだったので、100以下になるのが目前かと思われます。
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
S&P500は下落したので短期のコール売りの取引が多くありました。
下げたところで逆張りのプット売りも多く入りました。
ただしプットの買戻しが少なかったので現物を引き受けがあったのかもしれません。
一番取引されたのはP441のプット売りなので現物引き受けをした可能性があるので中期的には現物の買い圧力があるのかもしれません。
まとめ
VIXのほとんどの指標は好転していますが、VVIX/VIXについては警戒が必要な形です。
今後VVIXが下向きになるかが注目点かと思われます。