【米国市況概況】4月25日 VVIXとSKEWはポジションのクローズサインか

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年4月25日(火)の米国市場の様子を分析しています。

 

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

日本時間2023年4月25~4月26日朝の概況
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落でした。
NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の位置関係

VIX指数の上昇に合わせてVIX先物も上昇しました。

第1限月と第2限月の差であるコンタンゴ率は9.71%と若干縮まりました。

<vixcentral提供のチャート>

コンタンゴチャートです。

<TradingView提供のチャート>

VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー

先物の形はコンタンゴを維持していますが、指数のVIX9Dが反応してバックワーデーションになっています。

<vixcentral提供のチャート>

全体的に上に盛り上がってきているのが分かります。
日々定点観測していくと変わった様子が分かります。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

4/14が底だったということが分かります。次のピークは5月中旬あたりとなるでしょうか。

<TradingView提供のチャート>

 

VIX/VIX3Mレシオ

まだ0.87であり基準の0.9より低いので安定しています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

移動平均では昨日の変動は反映しきれていませんが、徐々にVVIXの移動平均線が上向いてきています。

チャート上の黒で表現した原資産の上昇が弱くなっていることを、赤の線の要素に置き換えて分析します。

赤の中身を分析すると緑のVVIXが上昇、青のVIXが下落ということが分かるので、今の上昇は危ない状況だと考えられます。

VVIX/VIXレシオの良い状態というのはVVIXもVIXも低下を示していて、レシオが上昇するのが理想です。

VVIXは下がっているがVIXは上がっている状態ではルールに当たらないので様子見が良いと思われます。
この後にVIXが下落に転じたタイミングが株価の底になる可能性があります。

基本的には両方下向いているときにロングでエントリーすると安心感があります。
どこが底かを探すのにはこの指標では少し難しいので、今の上昇がいいかどうか、どのあたりで利食いするのがいいかを分析できる指標と考えています。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

VIXが上昇するとSKEWは低下する傾向にあります。

SKEW/VIXレシオが移動平均に近づいてきたので、状態としては悪化していると考えられます。

もう少しVIXが上がるようだとSKEW/VIXレシオのバランスが崩れてくるため、相場も悪化すると考えられます。

<TradingView提供のチャート>

MOVE指数

<TradingView提供のチャート>

SPYのオーダーフロー

コール買いが1番に来ました。昨日も当日満期物のオプションの出来高が多いです。

コール買いは逆張りで買ったのか、売っていたコールの買戻しが入ったのかは分かりませんが、コール売りは相場の下落についていった0DTEだと考えられます。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

タームストラクチャーが上昇してきました。
そしてVVIX/VIXレシオについてはVVIXが底を打っている状態で、移動平均を見るとまだVIXは下向きなのですが、そろそろ相場の転換点として手仕舞いを考える頃でしょうか。

SKEWとVIXの関係を見てもバランスが崩れてきているので一旦ポジションをクローズするタイミングと言えそうです。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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