VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年8月6日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
S&P500の上昇によりVIX指数は急速に下落しました。しかしまだバックワーデーションの形を維持しています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
前日の上昇がスパイクとなり、収束に向かっているように見えますがまだ予断は許さない状況です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数と先物がバックワーデーション状態にあり、継続して先物ディスカウントとなっています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が-0.85と依然として先物第1限月が高い状況です。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
急速に数値が下がり、1.04まで下落しました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VIXの下落幅がVVIXの下落幅より大きいため、VVIX/VIXレシオが反発しました。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは大きく下落しSKEWは横ばいです。VIXが下落したことでSKEW/VIXレシオは反発しました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+10万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
プット売りとほぼ同数のプット買いがありました。
昨日までの下落トレンドが一服したため、緑一辺倒の様相からは変化が見られました。
ATM-5%の赤のインジケーターは、昨日までカバードプットでプット売りをしていた投資家が買い戻ししたものと考えられます。
また9月限インザマネーのSep20’24P540売りがデルタランキングの上位に来ています。
可能性としては
①株のショートポジションが積み上がっていて利食いのためにインザマネーのP540を売った
②株をロングする代わりにインザマネーのP540を売ることでプレミアムを貰いつつ上昇目線
このような目論見が考えられます。
まとめ
スクイーズチャートのスパイク形状が元に戻りつつありますが、タームストラクチャーなどは依然として危険サインが出ているため引き続き注意が必要です。