VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年5月1日(水)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウが上昇しましたが、S&P500、NASDAQとも下落しました。
FOMCの会見があり、発表までは株高で推移しましたが利下げは遠のくと発言したため急速に値を下げました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日の株価は下落しましたがVIXはそれほど反応していないようです。
FOMCの会見が終わったことでVIX1Dは下落しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅が再度広がりを見せつつあります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態ですが、VIX9Dは先物第1限月より高い状態が続いており、今週末の雇用統計に向けた警戒感がまだあるようです。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が0.40と徐々に広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.91と基準の0.9を若干上回る程度に改善してきました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオの移動平均線が横ばいに変わりつつあります。
VVIXとVIXの移動平均は下向きであり、まもなくVVIX/VIXレシオの移動平均が上向くのではないでしょうか。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは下落しましたがSKEWは横ばいです。
SKEW/VIXレシオが移動平均を超えておりバランスは改善されてきています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+738万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
株価が下落して始まり逆張りのプット売りが優勢でしたが、その後FOMC会見時の株価の上昇によりコールの買戻しが発生し、その後引けにかけての株価の下落でプットの買戻しが発生したためと考えられます。
まとめ
FOMCの会見により株価が大きく動きましたが、相場変動によるVIX系指標への影響はそれほどありませんでした。