VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年2月1日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇し、NYダウは前日の下げを取り戻す勢いでした。
米雇用指標が労働需給の緩和を示し、物価上昇が一段と沈静化するとの見方が広がったようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
前日の株価が上昇し、VIX指数は全体的に下落しました。9DAYがVIX30Dを下回りました。
VIX1Dは2月2日の雇用統計に向けたヘッジではないでしょうか。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅が広がってきました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX9Dが下がった様子がわかります。
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が6%台で前日とほぼ変わっていません。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.89と基準の0.9を下回っていて安定しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオが低位で推移しています。
前日VVIXとVIXが上昇して移動平均を上回っているのでVVIX/VIXが理想的な上昇を見せるのはまだ先かもしれません。
S&P500との相関が逆になっている点に引き続き注意が必要です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWは昨日上昇しまた日。
VIXが下げてSKEWが上がっているので、バランスが取れた相場状況のようです。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+229万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来て典型的な形ですが、ATMから-5%のデルタショートはOTMプット買い、ATMから+5%のデルタロングがはITMコールの買い戻しと普段とは逆のポジションが多く取られています。
ボラティリティの視点で個別銘柄のIV推移を見ると、引けにかけて買いが膨らんでいるようです。
雇用統計前にロングストラドルのようなポジションを組み、上昇しても下落しても利益が出る形にしているのではないでしょうか。
まとめ
SPYオーダーフローを見ると雇用統計待ちのロングストラドルのようなポジション取りをしているように見えます。