VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月23日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
チャート上は底打ち感が出てきたようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは低下しました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
タームストラクチャーは先物プレミアム状態のコンタンゴであり問題はありません。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は5%台と徐々に広がりつつあり改善の兆しが出てきたように感じます。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズチャートも8月17日をピークに広がりつつあります。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
VIX/VIX3Mは0.87と基準の0.9を割り込んでいます。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは反発しました。ただし移動平均レベルではまだ下向きです。
VVIXは下を向いていますがVIXはまだ上向きであり、改善まではもう少しといった感じです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均を割り込む状態が続いているため、バランスはまだ悪い状況と考えられます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+157万枚の株ロング相当の買い圧力がありました。
内容を見るとプット売りの次にプット買いが登場しています。
昨日のSPXの動きは上昇したのにプット買いが多いのは、OTMのコール買いではなくプレミアム取得を狙ったITMのプット売りを中心に仕掛けており、ITMで満期を通過すると株に変わってしまうため、その日のうちに手仕舞いしているものと思われます。
取引銘柄は0DTEが中心であり、この動きを見て相場の転換点やサインを感じることは出来なさそうです。
まとめ
VIXの単体は悪い姿ではなくチャート上はピークは過ぎたように見えますが、複合的な指標で眺めるとバランス的にはまだ安定していないといえます。