VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月26日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
先週のPCEの影響から、引き続き安心感があった模様です。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
1DAYは急速に下げていますが9DAYが若干反応します。
9DAYは年末年始の休暇向けでしょうか。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムは維持されています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物の第1限月と第2限月のコンタンゴ率も9%を伺う水準にまで開いてきました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
時系列的に見ても広い状況となっています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
低位安定中です。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXとVIXの移動平均レベルでは上を向いており、若干不安定さが出ています。
株価は最高値を更新していますが、VVIX/VIXレシオは移動平均が横向きになりつつあり、不安定な状態にあると言えるでしょう。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWが上昇した後に元に戻り、VIXが下がってSKEWが上がっている状態になってきています。
SKEW/VIXに関しては調子が少し戻ってきたようです。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
昨日のフローは+560万枚を超える買い圧力がオプション側にありました。
中身はプット売りとコール売りが上位を占めています。
株価が上昇する中でのプット売りが優勢で、コール売りは買い戻しが多かったというオーダーフローでした。
取引は昨日満期のポジションが基本的な取引の中心であり、チャートに従って緑が立ったと考えられ、通常運転のように見えます。
気になるのはJan19’24P470です。
1.2%アウト側を売っており、マーケットカメレオンでは売りが多かったと示しており、ターゲットバイイングのような手法で待ち構えていると考えられます。
またP475も売られています。
一部報道ではプット売りの多さによりネガティブガンマが大きくなり相場の急変の原因ではないかという報道がありますが、投資家が積極的な売りだと考えると、実はマーケットメーカーは相場を安定する向きにポジションを取っていると考えられます。
まとめ
VVIXとVIXのバランスがまだ不安定であり、もろ手を挙げて上昇が強いとは言いにくい場面であると言えます。