【米国市況概況】4月18日 先物ディスカウント状態が解消されるのを待ちたいところ

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年4月18日(木)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

昨日はNYダウは小幅上昇でしたが、S&P500、NASDAQとも下落しました。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

昨日の株価は下落しましたが、VIXは全体的に前日よりも下落しています。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

スクイーズ状態が解消されつつあります。

<TradingView提供のチャート>

指数と先物の位置関係を示すグラフ

限月が先に行くほど価格が高いコンタンゴの姿ですが、先物が指数よりも安い先物ディスカウント状態は続いています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

先物第1限月と第2限月の差は0.23ポイントであり、その差は前日の0.30ポイントより狭まっています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VIX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.97と依然として高い状態が続いています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIX、VIXともに下落しましたが、VVIX/VIXレシオの状態はまだ悪い状態であり、底打ちの兆しはまだ出ていません。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

VIXが下落しSKEWも下落しました。SKEW/VIXレシオは多少回復しつつありますが、まだ下落トレンドが続いています。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローです。

+248万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。

寄付きは前日終値より高く始まったためプット売りが最も多く取引されていましたが、ザラ場中に株価が下ったためプット売りの買い戻しも出たようです。

ATMから-5%のデルタロングはプット売り、ATMから+5%のデルタショートはコール売りと、典型的な形です。

ランキング上位にApr30’24C500のロングポジションがありますが、こちらは月末までに株価回復を見込んだ買い需要の表れではないでしょうか。 <Marchet Cameleon提供>

まとめ

スクイーズ状態にあったVIX指数が落ち着きを取り戻し始めたように見え、VIX先物がVIXより下にある先物ディスカウント状態が解消されるのを待ちたいところです。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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