VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年1月29日(月)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウは、米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたとみた買いが入り最高値を更新しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX9DAYが反応してVIXよりも高くなっています。FOMCを意識したヘッジ買いと思われます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9DAYが高くなりVIXを超えている様子が分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX9DAYを除けば、コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は7%台を維持しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.89と基準の0.9を下回っている状態です。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXの移動平均は下を向いてきましたが、VIXの移動平均は上を向いています。
数値が高くなったVIXが分母のVVIX/VIXレシオは下落傾向にあり、VIXが落ち着けばVVIX/VIXは上向きになると考えられます。
ただし1月に入ってから株価とVVIX/VIXレシオが逆相関になっている点が気になります。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオの数値は移動平均を挟んで横ばい状態が続いています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+450万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来ており平常期の形と言えます。
株価の上昇に伴ってプットの売りが入り、コールの買い戻しが発生して全体的にプラスデルタとなっています。
特にオプション市場で何かしら示唆する動きは無いように見えます。
まとめ
NYダウが最高値を更新しました。
VVIXが低位安定しVIXも下落した時がエントリータイミングだと考えられますが、株価とVVIX/VIXレシオが逆相関になっている点が気になります。