VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月25日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
パウエル議長のジャクソンホール会議での発言により金利上昇の出口が見えてきたのではないかという期待感から買われました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
タームストラクチャーでは、前日と比べて下がっているのが分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物も指数もコンタンゴで、先物プレミアムの状態です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物の第1限月と第2限月の差は5%台と横ばいですがこれから徐々に広がっていくものと思われます。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
タームストラクチャーのスクイーズ状態は一時的に狭まりましたが再度広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.85と基準の0.9からは改善されています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは下を向いています。
VVIXは下を向いていますがVIXがまだ上を向いています。VIXが下を向けばVVIX/VIXレシオは上向くことが予想されます。
綺麗な上向きになったときにリスクオンしやすい状況になります。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオに関しては移動平均に実体が迫ってきますので、もうすぐ状況は改善されるものと思われます。
最近の悪い状態からは脱出しつつあると考えられます。
<TradingView提供のチャート>
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-48万枚相当の売り圧力がオプションにありました。
これは買い圧力と売り圧力が拮抗していたのではないでしょうか。
中身を見るとプット売りが上位に来ており、このITMのプット売りは買い戻さないといけないため、上位にプット買いが来ているものと思われます。
上昇している場面でコール売りは買い戻されるのでコール買いも取引されているようです。
この動きに関して何か新しい動きがあるというわけではなく短期トレードが多かった印象です。
まとめ
現在までは悪い状態でバランスが取れている状態でしたが、VVIXやSKEWのバランスを見ると下げ止まった兆候があるのではないでしょうか。