VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年1月18日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
株価の上昇により、VIXは前日に比べて少し下落しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIXが下落したこと幅が再度広がりつつあります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が前日より広がっています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
前日基準の0.9まで到達しましたが、本日は0.89と基準の0.9をなんとか下回りました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXとVIXが両方とも下落する良い傾向がみられます。VVIX/VIXレシオは移動平均を下回っているので、移動平均が上向く良い状態はしばらく先になりそうです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均付近に留まっています。VIXが下落しSKEWが上昇する良い傾向がみられます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+1,000万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
内容はコール売りが最も多く、次いでコール買いです。
このコール買いは、0DTEを用いたコール売りの返済買いでしょう。
ATMから-5%のデルタロングが強いのはプット売りによるものと思われます。
今回特筆すべき点はFeb02’24C480です。
このオプションのフローを見るとかなりの枚数が買い向かっていることが分かります。
OTMのコールを単体で買いに来ているので、強い上目線であることを感じます。
数日前に-1,000枚近いデルタショートがオプション側にありましたが、傾いた下向きを調整したものかもしれません。
いずれにせよ下向きにポジションを傾けすぎている場合はポジションを縮小したほうが良いかもしれません。
ATMから-5%はプットの売りは通常期と同じですが、ATMから+5%はコールの買い戻しと単体のコール買いが多くありました。
総合的に考えると少し上目線を意識する必要があると思われます。
まとめ
株価が上昇したためVIX系指標は改善が見られました。
VVIX/VIXレシオ、SKEW/VIXレシオは改善までもうしばらく時間がかかりそうです。
SPYオーダーフローは目先上昇を考えているような形になっているので、下落向けポジションは調整したほうが良いかもしれません。