VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年3月8日(金)の米国市場の様子を分析しています。
(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
前日の株価は小幅な下落でしたが、下落幅の割にはVIX全体が上昇しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9Dを除くすべての指標が上昇したことが分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が5%台と縮まってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.90と基準となる数値上にいます。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VIXとVVIXが上昇してVVIX/VIXレシオが上向いて、移動平均も上向きです。この状態は悪い上昇を意味しています。
なお、VVIX/VIXレシオの詳細な解説を有料セミナーで行いました。
動画の一般販売をしていますので興味がある方はこちらを確認ください。
https://shop.option-trade.jp/vix-option-basic/
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが下落してSKEWが上昇する、悪い方にバランスが取れている状態です。
SKEW/VIXレシオの移動平均からの乖離が大きくなってきました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-1,321万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
相場の下落に合わせてアウトオブザマネーのコールが大量に売られています。
アットザマネーから5%上の棒グラフはおそらくデルタが10,000,000を超えているため表示ができていませんが、5%上の棒グラフの中身はデルタショートがエラーで表示されていないものと考えます。
上位銘柄は全て3/8の当日満期であり、相場変動に合わせてコールとプットが売られていましたがプット売りは買い戻されてコール売りが出た結果だと考えられます。
また、対談動画でも説明したように、10日~30日のオプションが取引されているのは、やや下落目線のコンドルが入っているようです。
まとめ
VIXは軒並み上昇し、VVIX/VIXレシオは悪い上昇を示唆し始めました。
一度ポジションを整理して変動に備えても良いタイミングかもしれません。