VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月14日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXはさらに下げています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムはを維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は満期が近づきかなり開いてきました。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
充分に開き始めました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.84ポイントと、基準の0.9から離れてきています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは上向きですが、VVIXの移動平均が上向きになっているが、本日のVVIX生データを織り込めば移動平均も下がれば安心できる状態です。
VVIXが上昇すると注意するサインです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXの関係も問題ありません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
1400万枚の買い圧力がオプションにありました。
ボリュームは最近にしては非常に多い値です。
機関投資家が平均よりも3倍近く取引しています。
理由は3,6,9,12月に満期が一気に到来するトリプルウィッチングであり、過去6月にも同じような傾向があるので、昨日何かあったというわけではなさそうです。
中身はプット売りとコール売りが多く平穏時の状態と言えます。
出来高で9/15満期のOTMのプット売りが入っているのは満期に伴うロールオーバーが発生していると思われ、0DTEの特徴であるITMプット売りが少ない傾向にあります。
コールの買いが多いのは、ITMのコールを売っていたものが満期に伴いロールオーバーして12月の第3金曜日満期ものに乗り換えているのものだと考えます。
今回のITMコールの買いは、実需的なものではなく機関投資家による買戻しでしょう。
まとめ
VIXは先行指標ではないのでオプション側で何か先回りをしているかを調べるのは難しいが、他の指標と比べることで評価しています。
金曜日はトリプルウィッチング(株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引の3つの取引期限満了日が重なる日)であり、節目になる可能性があります。
前回の6月は高値を付けてその後下がってきたので、今回の満期終了後の動向に注意したいところです。