VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月1日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500は上昇、NASDAQは下落でした。
雇用統計は失業率は上がったものの時給は下がり、労働環境のひっ迫が緩み金融引き締めの終わりと捉えられている一方で、まだインフレは高すぎるという報道もあり金利が上がりだして株価が元に戻っていました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXはイベントを無事通過し、安定して下がってきました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物との関係はコンタンゴかつ先物プレミアムなので安定的に推移しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は9%台と広がりを見せています。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
タームストラクチャーはさらに幅が広がって来て安定的な形です。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.83ということで基準の0.9からはだいぶ離れてきました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは上向きになりました。
VVIXもVIXも下向きなので良い形と言えます。
一点VVIXの本体が少し反応しているのが気になりますが、移動平均レベルでは上昇トレンド前の良いタイミングであると言えます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXは約11倍で若干強すぎるかと思えますが、バランスとしては良い状態なので問題はありません。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
750万枚を超える株の圧力がオプションであったことを示しています。
中身を見るとプット売りとコール売りが上位に来ていてプット売りが優勢でした。
ITMのプット買いをしている人は買戻しされていることが分かります。
寄付きでプット売りを仕掛けたものの、SPYのチャートを見ると頭をもたげたが、プット売りが優勢で終わったということでしょうか。
気になるのは9月5日のC450が再度買われれています。
数日前もありましたが、この買い玉は強く上昇に向かうことを示唆しているのかという点です。
引き続きウォッチングしていきたいと思います。
まとめ
VIXの数値自体では判断できないものの、VIXに関する各指標を分析すると今は安定的な形であり上昇していく相場ではないかと考えられます。