【米国市況概況】4月28日 相場上昇によりVIXが15.78ptと一段と下落しました

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年4月28日(金)の米国市場の様子を分析しています。

 

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

日本時間2023年4月28~4月29日朝の概況

NYダウ、S&P500、NASDAQは上げました。
PCEは予想通りで雇用は改善されてきてきて、テーマは景気動向に移っているようです。

S&P500は年初来高値に迫るところまで上昇し、NASDAQは上値を3回チャレンジして跳ね返されているのでこの先うわ抜けるかどうかというところでしょうか。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の位置関係

VIXは15.78まで低下しています。

コンタンゴ率も15.45%と非常に期近が売られて下げているようです。

<vixcentral提供のチャート>

コンタンゴチャートです。

コンタンゴ率は上昇しています。平穏時が0ptより上になります。

期先より期近が安いことを示しています。
今は上限のピークになると考えられており、滅多に15ptは超えることは少ないでしょう。

ただし行き過ぎると売り玉が溜まって怖いので気を付けなければいけないでしょう。

<TradingView提供のチャート>

VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー

指数も先物もコンタンゴで先物プレミアムの姿は変わらずの状況です。

<vixcentral提供のチャート>

タームストラクチャーは全般的に下がってきています。
まだVIX9Dが若干高めの位置にいます。

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

4月25日から26日にかけては一度上昇しましたが、再度全体的に下がってきています。

<TradingView提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

最低ラインに来ています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

昨日の日足を単体で見るとVVIXが若干上昇していますが、なだらかな移動平均線で眺めるとVVIX/VIXレシオは上向きです。

今はVVIXが上昇しVIXが下落してるので、もう少しで天井を示唆していると考えられます。

VVIXであるVIXオプションが買われていて、VIXであるSPXオプションが売られているという状況です。

先回りしている人たちがVIXオプションを買っているのでしょうか。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

VIXが下がるとSKEWが上がる傾向がありますから、SKEW/VIXが上向いているから絶対に上昇が強いということではありません。

ただしVIXとSKEWの動きが普通の上昇の動きと同じなので、市場の異変は無いだろうということが言えます。

今のところは特に変化はありません。

<TradingView提供のチャート>

MOVE指数

122ptということでだいぶ落ち着いているように見えます。

<TradingView提供のチャート>

SPYのオーダーフロー

コール売りが先頭に来ています。

前日27日ははコール買いが先頭でした。

これはコール売りの買戻しだろうと27日にはお伝えしましたが、今回はコール売りが先頭で、ITMのコールがプラスになっているので買い戻しと考えられます。
昨日の動きは前日売っていたコールのロールアップが原因だと思われます。

期間は5日以内が最も多く取引されているので0DTE銘柄が使われていると推測されます。

今回コール売りが先頭に来ているのは上値が抑えられている証拠かもしれないと考えられるので注意して観察しましょう。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

VIXは低い状態でタームストラクチャーも問題ありません。

VIX/VIX3Mも低位置なので危険度は低いのですが、VVIXの上昇が少し気になる点です。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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