VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年10月20日(金)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落です。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは高止まりしています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数が先物よりも高い位置にいる、先物ディスカウント状態です。
先物ディスカウントだと市場が身構えている証拠です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物の第1限月と第2限月の差はフラットになりました。
平常時は第1限月が低いコンタンゴであるところが、先物第1限月が買われているようです。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
もうすぐスパイクするようなスクイーズ状態にあります。
9月はそこまで反応しませんでしたが、今回スパイクの懸念もあるのではないでしょうか。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.97と基準の0.9を超えている状態です。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは悪い上昇を示しています。
VVIXとVIXが下向きを示してレシオが上向きになるのが良い兆候ですが、今はまだそのような状態にはありません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均を下回り低下しており、下落のトレンドにあります。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+434万枚を超える買い圧力がオプションでありました。
中身を見るとプット売りが上位にあります。
相場は下落したのでプットの買い戻しが多く発生しています。
手口において何か示唆しているようには見えません。
取引が多かったのはITMのプットが多く、そのまま株に変えているように見えます。
ITMのコールは買い戻しが発生しています。
Oct23C423が買われているのが気になりますが、売っていたポジションの買戻しの可能性もあります。
マーケットカメレオンでは銘柄ごとのIVの変化も見ることができ、コールは買い戻したが多かったように見えます。
まとめ
VIXは数値自体は簡単に上がらない指数となっているように見えますが、複合指標で見ると今の状況が少し荒れている状態ということが分かります。