VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年6月11日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは下落、S&P500、NASDAQは上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
6月12日のFOMCの結果待ちによる短期ヘッジニーズが高まりVIX1Dの数値が突出しています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX1Dの上昇と比べてVIX9DやVIXはそれほど反応していないため、スクイーズチャートの幅はほぼ一定で昨日と変わりません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持していますが、VIX9Dが先物第1限月に近づいています。
まだ波乱の可能性は残っており注意が必要です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は1.21と前日に比べて若干低下しました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
VIX/VIX3Mレシオが上昇に転じ始めていますが、今は0.89と基準の0.9を下回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX,VIX共に移動平均が下を向き始めました。それに合わせてVVIX/VIXレシオが上向きに転じ始め、リスクオンタイミングのサインが出ています。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは横ばいでSKEWが上昇しています。SKEW/VIXレシオは移動平均を超えておりこちらもバランスは取れている状態と言えリスクオンできるのではないでしょうか。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+345万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
コール売りとコール買いが優勢でした。
寄付きから下落して始まったものの、ザラ場中に上昇に転じ、売っていたコールの買い戻しが多く、また、FOMC通過による上昇期待の12日満期コール買い戻しも入っているようです。
まとめ
VVIX/VIXレシオがリスクオンを示唆しています。
調整段階が終わり、これからS&P500が上昇方向に向かう可能性が高いと考えられます。