VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年5月30日(木)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
S&P500の下落によりVIX指数はほぼすべての銘柄で上昇しました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
幅がさらに狭まってきている様子がわかります。<TradingView提供のチャート>
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態ではありますが、VIX指数が先物第1限月の位置まで上がってきています。
通常期ではない姿を示しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が0.57と狭まりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.93と基準の0.9を上回りました。警戒水域です。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは継続して下向きを示しています。VVIX/VIXレシオの移動平均も下向きに変わり、上昇トレンドは終了したようです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇しSKEWは下落しており、SKEW/VIXレシオは下落方向に向かっており移動平均も下向きとなりました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
+553万枚を超える株式の買い圧力がオプション側にありました。
通常はATMから+5%のデルタはショート(赤)になることが多いですが、今回はロング(緑)が優勢でした。
相場が上昇する際にはコール売りとプット売りが出ますが、今回は下落基調の相場状況の下でプット売りほどにはコール売りが出なかったようです。
まとめ
VIX指数がVIX先物第1限月とほぼ同一価格となり、平常時とは異なる状況になりつつあります。
VVIX/VIXレシオやVIX/SKEWレシオ、その他の指標を見ても上昇トレンドは終了したことを示唆しています。