VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月21日(月)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウは下落、S&P500とNASDAQは上昇しました。
金融引き締め観測によりNYダウは下落したものの、ハイテクの個別株に買いが入ったということでしょうか。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
短期を見ると先物プレミアムは維持されています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は3%台と低い数値が続いています。
コンタンゴチャート
コンタンゴ率は若干改善したものの低い位置にいて身構えているようです。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状況はまた広がりを見せてきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
VIX/VIX3Mの比較は0.91と基準の0.9を超えてきていることが懸念点です。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオについては移動平均が下向いてきました。
VVIXの生データでは落ち着いてきていますが、VVIXとVIX共に移動平均が上向いています。
これが下向きに変わりVVIX/VIXレシオが上向きになることが良い数値となる条件です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均を割り込んでおり、下落のトレンドと言えます。
今はバランスが悪い状態です。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-74万枚の売り圧力がありましたが、取引高は平均程度あるので、売り買いが交錯していたと考えられます。
上位の取引銘柄は全て21日満期の0DTE銘柄でした。
通常はプット売りとコール売りが上位に来ますが、今回コール買いが出たということは相場が上昇しコールの買い度したが出たようです。
コールの買い戻しが入ったということはコールショーターが多少びっくりしているのかもしれません。
このフローからは何か特殊な動きがあったようには感じられません。
まとめ
伝統的な見方であるVIX/VIX3Mが0.9を超えており、VVIX/VIXレシオのバランスが悪い、SKEWとVIXの関係からも下落トレンドの途中と考えられます。