VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年5月28日(火)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは下落、S&P500、NASDAQは上昇しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日の株価は上昇しましたが、全体的にVIX指数が上昇しました。特にVIX9Dが顕著です。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
昨日はVIX指数が上昇し、幅が若干狭まりました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持していますが、VIX指数が上昇し先物に近づいています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は0.90とほぼ変わらずを維持しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88と基準の0.9を下回ってはいますが、VIX/VIX3Mレシオが昨日の動きに反応している点が気になります。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXが上昇し、VIXも上昇しました。
VVIX/VIXレシオが下がり移動平均線を割り込み始めました。
ポジションをクローズすることを検討しても良いかもしれません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXは上昇しSKEWが下落する、下落方向にバランスが取れた状態です。SKEW/VIXレシオは移動平均を下回り始めました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-122万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
プット売りが優勢でした。
通常はATMから-5%のデルタロング、ATMから+5%のデルタショートとなりますが、昨日は逆転しATM-5%がデルタショート、ATM+5%がデルタロングとロングストラドル的な形となりました。
ただしボリュームが少ないため、それほどポジションを強く傾けているわけではないようです。
また、ITMのMay28’24C525が買われているのはカバードコールの買戻しだと考えられます。
まとめ
昨日のS&P500の下げ幅の割にはVIXが反応しています。
VIX/VIX3MやVVIX/VIXレシオやSKEW/VIXレシオから判断するとそろそろ上昇トレンドも終わりを迎えているのかもしれません。