VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年5月23日（火）の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況（NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数）
日本時間2023年5月19日～5月20日朝の概況
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下げました。
債務上限問題の再燃ということでハイテクを中心に売りが出たようです。
NYダウ
<TradingView提供のチャート>
S&P500
<TradingView提供のチャート>
NASDAQ総合指数
<TradingView提供のチャート>
VIX指数とVIX先物の位置関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフです。青が最新日を示しています。
前日よりも全体的に浮き上がっているのが分かります。
VIXが20ポイントを超えたら危ないというよりは、タームストラクチャーの形を見たり他の指標とともに分析すると良いかと考えます。
VIXタームストラクチャーです。
先物と指数の位置関係は順調です。
コンタンゴ率は7.75%と縮まってきています。ただし身構えるほどではありません。
＜vixcentral提供のチャート>
コンタンゴチャートです。
<TradingView提供のチャート>
VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー
指数と先物の位置関係を示すグラフです。
＜vixcentral提供のチャート>
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
広がっていたところが縮まりつつあります。
W型になり、この後狭まっていくか注目です。
<TradingView提供のチャート>
VIX／VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88まで上がってきたので少し身構えている様子がうかがえます。
<TradingView提供のチャート>
VVIX／VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIX指数は依然として上昇していますが頭をもたげてきたように見えます。
VVIXの移動平均が再度上向いています。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
デッドクロスしました。
VIXが反応してSKEWがVIXほど上昇していないためSKEW/VIXが移動平均を割り込みました。
<TradingView提供のチャート>
MOVE指数
債券のボラティリティを示すMOVE指数です。
<TradingView提供のチャート>
独自に作成した米国債イールドカーブを時系列に整理しました。青が最新版です。
SPYのオーダーフロー
SPYの昨日のオーダーフローを分析します。
オプションではロングとショートが拮抗しました。
中身をみるとプット売りとコール売りが先頭にあるため、通常期の形に戻ってきたようです。
今回はオプションが今後の市況を予測している変化はありません。
＜Marchet Cameleon提供＞
まとめ
S&P500の下落に伴いVIXが反応しました。
と言っても大したレベルではありませんが、VIXのコンタンゴ率の低下、VIX/VIX3Mが0.9に近づいている、VVIXが頂点に到達したように見える、以上のポイントを押さえておきましょう。
