VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年3月30日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
日本時間2023年3月30日~3月31日朝の概況
NYダウ、S&P500、NASDAQともに上昇。
ボリンジャーバンド的には2σラインに近づいています。
NYダウ
<TradingView提供のチャート>
S&P500
<TradingView提供のチャート>
NASDAQ総合指数
<TradingView提供のチャート>
VIX指数とVIX先物の位置関係
VIXは19.02ポイントと順調に下げてきています。
コンタンゴ率が6%に迫ってきました。
<vixcentral提供のチャート>
VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー
先物と指数のコンタンゴは先物プレミアムとなっています。
<vixcentral提供のチャート>
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
全体的に順調です。
9DAYが上がってきたら波乱の兆候と言えるかもしれません。
だいぶ全体的に下がってきましたが、昨日は9DAYが少し反応しました。
9DAYは16ポイント程度までは下げる余地はあると考えます。
<TradingView提供のチャート>
VIX/VIX3Mレシオ
0.9を割り込み安定期になっています。
<TradingView提供のチャート>
VVIX/VIXレシオ
通常は両方下げると上がるのですが、3/10のSVB破綻の影響でVVIXが高くなりつつVVIX/VIXレシオは予測しづらい傾向です。
VIXの下げ具合とVVIXの下げ具合が安定してくると、VIXのほうが下げ始めます。
2つの指標がシンクロして下げるとこのレシオは大きくなり、順調なサインです。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
3/10以降3/15までのSKEWの上昇は異常でした。
通常はVIXが上がるとSKEWが下がる傾向にあるのですが、システミックリスクを織り込んでSKEWが上がったと考えられます。
VIXとSKEWが順調な時は、VIXが下がりSKEWが上がりレシオが上向きになります。
このレシオは株価に近い形をしています。
株価に近い形のものを複製することで、このSKEW/VIXレシオのメカニズムをVIXとSKEWから読み取れば、天井が近いのではないかという予測のもとウォッチングしています。
<TradingView提供のチャート>
MOVE指数
債券版のVIXです。
2月に入って100を割り込んだのですが、また上昇しており、今は上昇が落ち着いたところです。
目先は100を割るのが目途といった感じでしょうか。
SPYのオーダーフロー
439万枚の株式ロングと同じポジションです。
プット売りが一番多くなっています。順調にかみ合っている証拠でしょうか。
オプションの出来高は平均と同じで、コール売りもボリュームが多いのでオプションの売りが中心となっています。
株価が403.7ドルに対してアウトオブザマネーのP403が750万枚相当売られていていました。
手口を見ると満期や満期まで1日の取引が多く短期売買が中心のようです。
C403とC404はコール売りで、C402のコールは買いです。
インザマネーのP405が売られているのは、今日の満期で405ドルを超えると予想されているのでしょうか。
<Marchet Cameleon提供>
まとめ
昨日と同様、VIX関連の指標による異変の兆候は感じられませんでした。