VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年1月16日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日の株価は下落し、VIXは直近5日間の中では最も高くなりました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
コンタンゴ状態ですが、指数が上昇したため先物プレミアムと言えるか微妙な位置にあります。
指数が反応しましたが先物はそれほど反応していません。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は7%台と縮まりました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
昨日の株価の下落で幅が狭まりましたが、依然として広い幅の範囲で推移しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88と基準の0.9に近づいてきました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは、VIXが上昇したため数値が昨日よりも低くなりました。
若干不安定な状態です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均を割り込み始めました。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-1,000万枚近い株式の売り圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来ており、コールの売りが通常期よりも多く取引されていました。
取引内容は5日以内のオプションであり、ほとんどが0DTEの取引だったので昨日の相場状況(寄付きから前日比マイナス)が反映されているようです。
通常期はATMから-5%のレンジのオプションはデルタプラス(緑の棒グラフ:プット売り)であることが多いのですが、今日のオーダーフローではデルタマイナス(赤い棒グラフ)でコール売りかプット買いによるものであり、現状は上値が重い形を示しているように思えます。
今週末は長いオプションの満期が到来するので、その影響が反映されているのかもしれませんが、相場に注意しておく必要があるのではないでしょうか。
まとめ
VVIXは落ち着きましたが、VVIX/VIXレシオが落ち着くのはしばらくかかりそうです。
このまま高くなるか、一時的な下落で元に戻るのかについては、SPYのオーダーフローが不穏な動きを示している可能性があり、注意しておいた方が良いでしょう。