【米国市況概況】12月27日VVIX以外には目立った異変はありません

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月27日水)の米国市場の様子を分析しています。

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
先週の流れを引き継いで、来年にも利下げするとの思惑から買われたようです。

NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

VIXは全体的に下がっています。

指数と先物の位置関係を示すグラフ

先物プレミアム状態を維持しています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

先物第1限月と第2限月の差は9%台と安定的な姿をしています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

スクイーズチャートは全体的に広がりつつあります。

<TradingView提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.81と低位安定しています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIXとVIXの移動平均が上向きになっている点が気になります。
本体は下向きになってきているので時間が建てば落ち着くと考えられますが、現状では高値警戒感でVVIX/VIXレシオが不安定になっている点が続いています。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

SKEW/VIXレシオは改善が見られます。
VIXが充分に下げてSKEWが上がっているのが通常の姿であり、形的には心配することはなさそうです。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローを分析します。

昨日のフローは+300万枚を超える買い圧力がオプション側にありました。

中身はプット売りとコール売りで、株価が上昇したためコール売りの買戻しが増えて全体でプラスとなっているものと思われます。

ATMから-5%にはプット売り、ATMから5%にはコール売りがあり、平常運転の典型的な姿となっています。

気になるのはJan19のC480やC475が買われている点です。
買いが断続的に入っているようです。
ボラティリティが低いところを買ってデルタニュートラルにしているとすれば下落目線となりますが、約定をみると自動執行であり株とセットではありませんので、強気のトレーダーが買い進めているのかもしれません。

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

VVIXが若干不安定な状況を示していますがそれ以外の指標は平常時の姿をしています。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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