【米国市況概況】12月18日VVIX以外は目立った異変はありません

  • VIX
投稿者名:守屋 史章  金森 雅人

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月18日(月)の米国市場の様子を分析しています。

 

米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
NYダウ

<TradingView提供のチャート>

S&P500

<TradingView提供のチャート>

NASDAQ総合指数

<TradingView提供のチャート>

VIX指数とVIX先物の関係

独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ

青が最新日を示しています。

全体的に少し上昇しましたが誤差の範囲だと思われます。
特にイベントが無いので1DAYが極めて低くなりました。

指数と先物の位置関係を示すグラフ

先物プレミアム状態が続いています。

<vixcentral提供のチャート>

VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅

まもなく満期なので第1限月と第2限月の差は非常に広がっています。
VIXは中長期的な地点から満期にかけて、何もなければ下がっていく傾向があり、この特徴を生かした投資方法もあります。

<vixcentral提供のチャート>

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。

充分に広い状態は続いています。

<TradingView提供のチャート>

VIX/VIX3Mレシオ

VX/VIX3Mレシオのグラフです。

0.81と低位安定しています。

<TradingView提供のチャート>

VVIX/VIXレシオ

VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。

VVIXが若干反応している点が気になります。
VVIXとVIX両方の移動平均が下を向いているのでVVIX/VIXレシオが上昇しているのは良い傾向ですが、細かく観察するとVVIXが上昇基調になるため、現状はまだ落ち着くのを待ちたいところです。

<TradingView提供のチャート>

SKEW指数

SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。

SKEWは安定しました。
VIXとSKEWのバランスが良くなってきました。

<TradingView提供のチャート>

債券のボラティリティを示すMOVE指数

 

<TradingView提供のチャート>

独自に作成した米国債イールドカーブ

時系列に整理しました。青が最新日です。

SPYのオーダーフロー

SPYのオーダーフローを分析します。

+450万枚を超えるロングポジションがオプション側にありました。

相場は上昇したためコール売りが優勢で、プット売りとコール売りの買い戻しが多かったため全体でプラスとなりました。
取引の上位はほぼコール売りプット売りで占められています。

ATMより5%上はコール売り、ATMより-5%下はプット売りとコール買い戻しによるもので、満期についてもばらけておりボリュームはそれほど多くはありません。

 

<Marchet Cameleon提供>

まとめ

SKEWは安定を取り戻していますが、VVIXが上昇してきており方向感がある形ではないので、向きが明確になればよりポジションを取りやすくなるでしょう。

 

 

 

 

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守屋 史章(もりや ふみあき)株式会社M&F ASSET ARCHITECT 代表取締役
【著者情報】
守屋 史章(もりや ふみあき)
株式会社M&F Asset Architect 代表取締役
オプショントレード普及協会 主宰
宮崎県出身。
慶應義塾大学法学部法律学科卒、同法学研究科修士課程修了

個人投資家として企業数社に投資し、ビジネスオーナーを務める傍ら、証券などへの投資をも手掛ける。投資におけるオプション取引を普及させることを目的に、金森雅人氏と共同でオプショントレード普及協会を設立。短期トレーディングから長期運用まで幅広い投資ニーズをかなえる資産運用を研究している。
「オプションについて話せる仲間が見つからない」という孤独になりがちな投資の研究と意見交換を行える会員制のメンバーシップを中心に、個人投資家目線だからこその目からウロコの独創的アイデアと分かりやすい解説で、「わかる」「できる」をサポート。
資産運用を始めたい方へのバックアップや資産運用教育セミナー等を定期的に開催し、手厚いサポートと実直さで幅広い層から支持を得ている。
JPX(日本取引所グループ)主催のセミナー講師として登壇多数。日本におけるオプション取引の草分け的存在。
 

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