VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年11月29日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウは上昇、S&P500、NASDAQとも下落しました。
FRB理事の発言や、PCEを控えていたりと買い控えた感じでしょうか。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは短期の9DAYが若干上昇しています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムを維持しています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差が13%台と広がってきました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
タームストラクチャーは9DAYが反応していて、他の指数も底を打っているように見えるところが気になるポイントです。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.83ポイントと基準の0.9を割り込んで安値圏にいて平穏といえます。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオについては、まだ上を向いていますが中を見るとVVIXが上昇したことによりレシオが上がっているので注意するポイントといえます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWが下がってVIXが上がり逆相関になってレシオが下がった点が気になります。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+500万枚を超える買い圧力がオプション側にありました。
中身を見ると、プット売りとコール売りが優勢で、そのほかにコール買いが増えているのは実需の買い、先高観による買いである可能性があります。
通常は5日以内の銘柄の取引が多いですが、今日は10~30日や120日以上のオプションデルタが際立っています。
OTMのプットを売ってもデルタはほとんどありませんので、内容としてはプット売りではなくITMのコール買いだと考えられます。
まとめ
先物と指数の関係や数字のみでは問題ありませんが、VVIXやSKEWと合わせた複合指標では警戒したほうが良い水準に近づいているので気を付けたいところです。