VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年4月3日(月)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
日本時間2023年3月31日~4月1日朝の概況
NYダウとS&P500は上昇、NASDAQは下落で下。S&P500は年初来高値に迫りつつあります。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の位置関係
VIXは18.55ポイントと順調に下げてきています。
コンタンゴ率が6%を超えました。
第1限月と第2限月の差が影響するのはVXX、第4限月から第7限月の差が影響するのはVXZというVIX系ETPです。
VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー
先物と指数のコンタンゴは先物プレミアムとなっています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
3DAYが一番下になったのが3月24日なので、このタイミングでリスクオンできた可能性があります。
VIX/VIX3Mレシオ
0.89と順調です。
VVIX/VIXレシオ
VVIXとVIXは両方とも下落しているのでリスクオンしやすいタイミングと言えます。
9日移動平均を使っていて、3月23日か3月24日にピークを迎えてリスクオンできるタイミングと言えたと考えます。
VVIX/VIXとS&P500のチャートを並べると相関性があるように見えます。
VVIX/VIXレシオがなぜ上がったり下がったりするのかをVVIXとVIXから判断できる可能性を探るのがこチャートです。
現在のVVIX/VIXの下げはVVIXの下げの影響と考えられ、VVIXとVIXが両方とも下落しているので安定期だと言えます。
VVIXはこの後下落してあるところで反転しますが、VIXはまだ下げている状態になるとこのレシオは上昇し始めます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係は、SKEWはVIXに対して逆相関に動きやすいと言われています。
株価に連動しやすいSKEW/VIXレシオを見て、上向いている理由は何かを分析することで株価の上昇が良い状態かを判断するためのチャートです。
今、SKEW/VIXレシオが下がっているのはVIXが下落したためでSKEWは横ばいであると考えられます。
VIXが下がるとSKEWが計算上は上がりやすくなるので、相場の動きが安定していると仮説を置いた場合、オレンジ色の動きが生じているのはVIXが下がってSKEWが下がってこないので、安定的な姿を示しているので、SKEW/VIXレシオが右肩上がりの状態でリスクオンしやすい状態にあると言えます。
3月24日あたりから好転し始めていることがチャートから分かります。
<TradingView提供のチャート>
MOVE指数
債券版のVIXです。
だいぶ落ち着いてきて、SVB破綻のスパイクが下図の中央にあるコロナショックよりも上がっています。
それが今は落ち着いてきていますので、100を割ると良いのではないかと考えています。
SPYのオーダーフロー
1,600万枚の株式ロングと同じデルタ換算のポジションです。
プット売りが一番多くなっていますが、珍しくコール買いが2番目に多くなっています。
4/3満期の銘柄が多いのはプットは売りが多く、4/4にコールのロングの出来高が増えています。
株価が上昇してオプションも強いということは、ヘッジで使われている以上買われてロングポジションになっているものと思われます。
これは上昇を示唆する買いの可能性がありますので引き続きチェックしていきます。
<Marchet Cameleon提供>
まとめ
VIXから見た市況分析としては全体的に凪局面になってきたと思われます。
今回はSPYのコール買いが増えているのが通常期と異なるので、チェックしておきたいポイントと言えます。