VIX 日経225先物(夜間)VVIX MOVE                  2022年1月25日(火)

  • VIX
投稿者名:守屋 史章

VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2022年1月25日(火)の米国市場の様子を分析しています。  

【目次】

1. 米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

2. VIX指数とVIX先物の位置関係(先物プレミアムか先物ディスカウントか)

3. VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー(コンタンゴかバックワーデーションか)

4. VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート(VIXを視覚的に捉えるチャート)

5. VIXと夜間日経225先物(夜間の日経225先物トレードに生かすヒント)

6. VIX/VIX3M(VXX売りの指標)

7. VVIX/VIX(市場の不穏な気配を感じるチャート)

8. MOVE指数(債券のVIX)

9. 米国債金利

 

【結論】

VIX指数(30D )>先物(期近) 先物ディスカウント(✖) VIX31.16(✖)

VIX指数タームストラクチャー バックワーデーション(✖)

VIX先物タームストラクチャー バックワーデーション(▲)

VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート (✖スパイク 短期が上抜け 但しセリングクライマックス?買い場?)

VIX/VIX3Mレシオ=0.98(△)

VVIX/VIX=4.84(✖)

MOVE指数 84.57(△)

 

1. 米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)

2022年1月25日~1月26日朝の概況

ダウは-66.77ドル 34,297.73ドル、S&P500は-53.684,356.45ポイント、ナスダック総合指数は-315.83 ポイント13,539.30 ポイントでした。ダウは一時800ドルを超える大幅下落があるなど前日に引き続いて乱高下。ナスダック、S&P500は調整局面入りでしょうか。VIX指数(30D)もついに30ptを超え、VIX指数、VIX先物とも市況の悪化を示すバックワーデーションとなっています。

2. VIX指数とVIX先物の位置関係

VIX指数(30D)=31.16(✖) 先物ディスカウント(✖)。

<vixcentral提供のチャート>

3. VIX各指数とVIX先物のタームストラクチャー(コンタンゴかバックワーデーションか)

VIX指数:VIX9D>VIX30D バックワーデーション(✖)
VIX先物:期近>期先 バックワーデーション(▲)

<TradingView提供のチャート>

【比較】ちなみに、これがコロナショックのときのVIX先物タームストラクチャーです↓先物までバックワーデーションになると大きなショックの可能性が。

<vixcentral提供のチャート>

4. VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート

スクイーズ 上抜けスパイク(✖)。

<TradingView提供のチャート>

【比較】ちなみに、これがコロナショックのときのVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートです↓

<TradingView提供のチャート>

2020年2月21日から24日のところで一気に形が変わっている部分の拡大

<TradingView提供のチャート>

 

5. VIXと夜間日経225先物

白黒ロウソクは日経225先物(12月限)、薄い青がS&P500(E-mini)、黄青のロウソク足がVIX30D、赤緑のロウソク足がVIX9Dです。原資産の大きな下げでVIXも大きく上昇。午後は切り返してきましたがVIXは以前危険水域にあります。

<TradingView提供のチャート>

6. VIX/VIX3Mレシオ

VXXショート戦略のリスク指標の一つです。
VIX30D/VIX3M=0.98(△) VXXショートの比率を下げる水準です(なお平常モードは0.9未満)一時、VXXのロング積み増し水準である1.1ptに到達。

<TradingView提供のチャート>

7. VVIX/VIXレシオ

VVIX/VIX=4.84(✖) 5ptを割り込んでしまいました。
一般にVIXが先に反応しますので、株価の下落でこのVVIX/VIXレシオの値も下がります。

<TradingView提供のチャート>

VVIX=VIXのインプライドボラティリテイ(IV) 
これは先行指標になるのでしょうか?
VVIXもVIXと同じような動きをしているようにみえますが、動き方の比率に微妙にずれが出るため、VVIX/VIXの値が変化します。市場の不穏な雰囲気が、S&P500のプットオプションの買い(VIX)とVIXのコールオプションの買い(VVIX)の微妙な差を生み、その結果じわじわとVVIXとVIXの変動率の違いを生み出していく…。基本的に先に原資産であるS&P500のプットオプションが買われVIXが上がり始めます。そうするとVVIX/VIXレシオが下がり始めます。S&P500のプットオプションの買われ方を単独で見るのではなく、そのプットオプションの買われ方がVIXコールオプションの買われ方に対してどうか、という視点でみることで、相場の不穏な雰囲気を察知できるかもしれないということです。
【一応の基準】
6以上を維持◎(平穏 リスクオン) ※高すぎる値は警戒
5~6○(平穏へ) 
~5×(5を割り込むような原資産の下落はちょっと長引く可能性) 

【長期チャート】
最低値=2.05(2020年3月12日)  最高値=10.51(2018年1月3日)

<TradingView提供のチャート>

コロナショックの場面(2020年3月12日 最低値=2.05)

<TradingView提供のチャート>

2018年クリスマスショック前後

<TradingView提供のチャート>

2018年VIXショック前後(10ポイントを超えていた 最高値2018年1月3日=10.51)

<TradingView提供のチャート>

8. MOVE指数

84.57 債券市場のボラティリティは高止まり。

MOVE指数=いわゆるVIXの米国債版です(赤)。VIXは青、S&P500先物(ES)が黒のチャートです。米国債市場の不穏な動きを未然に察知するために使えるかもしれません。

【長期】リーマンショックのすさまじさをみると、コロナショックが小さいスパイクに見えます。

<TradingView提供のチャート>

9. 米国債金利

<TradingView提供のチャート>

 

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

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