あなたは日経225オプションで安定的に月利3%を稼ぐのが難しい理由を知っていますか?
それは、日経225オプションは安定資産運用ではなく、まるで狩猟のようなアクティブな投資スタイルだからです。
月利3%どころではなく月利10%や20%も稼げる日経225オプションで、低利率で安定的に運用するスタイルを取るには、多額の自己資金が必要です。
多額の自己資金を使ってレバレッジを抑えれば安定運用は可能ですが、サイズが大きすぎるためにほとんど行う投資家はいません。
一方で、銀オプションでは年利単位で考えるので安定運用が可能です。
このように1つのオプションという投資ジャンルであっても、狩猟型のようなアクティブ運用に向いている投資と、農耕型のように長期運用に向いた投資があります。
この記事では狩猟型と農耕型に分けて、オプション取引の特徴を解説します。
オプション投資家養成塾と米国投資(銀オプション投資)を検討されている方から質問をいただきました。
目標の利益率についてです。
オプション投資塾への参加を検討しています。
銀オプション講座も受講させていただこうと考えていますが、銀オプションでは18%程度の利益率を期待できるようですが、日経225オプションでは、どのくらいの利益率をめざすことが適当でしょうか?500万円の資金を元手に月利3%ぐらいを安定的に目指したいのですが可能でしょうか?
月利2%程度であれば銀オプションだけでもよいかなとも考えています。日経225オプション経験は1年ぐらい(銀オプションは未知)で、これまでは、ほとんどショートストラングル一本(危なくなると、より外を売り直す)でやってきましたが、昨年末にコツコツの後のややドカンを経験したり、その後の勉強で、裸売りの怖さも感じるようになっています。
ただ、勉強するのも嫌いではなく、オプションのおもしろさ・可能性も感じています。
資金量によってリスクも異なり、取れる戦略も異なることかとおもいますが、ご意見いただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
日経225オプションは狩猟型
私の見解ですが、日経225オプションの場合は安定的に月利を重ねるというより、タイミングを狙って稼ぐときに稼ぐイメージです。
今日稼げたら、残り30日はのんびり暮らす、というような投資スタイルでしょうか。
なので安定的に利益を得るというより、目標額(例えば月10万円とか、100万円とか)を設定して、今月の中で取り切ったらおしまい、という戦い方ではないでしょうか。
日経225オプションを、例えていうなら狩猟民族の戦い方です。
獲物がいたら何よりも優先して狩りに出かける。
明日の食糧は狩りに出ないと調達できないけど、スキルが上がれば食料調達はカンタン。
注目するのは獲物の動き。
獲物がどこに行くのか、どんな動きをするのかをよく注視して、先回りして行動するかどの角度で槍を突くか考える。
一瞬の油断が命取りになる可能性もあるので、気を抜けない真剣勝負、場合によっては体力勝負もあるかと思います。
銀オプションは農耕型
一方で銀オプション農耕民族の戦い方と言えるでしょう。
種をまいて季節が来たら刈り取ります。
ここにスキルはほとんどいらず、時期が来たら種をまき、育てて収穫するだけです。
たまに干ばつがあれば食料がダメになりますが、ダメになったら淡々と来年に向けて作物を植えるだけ。
狩猟型は体力勝負や一瞬の判断力が必要ですが、農耕型は頭脳勝負。
大洪水が起きたら慌てて種をまく必要はありません。
洪水の後で動いてももう遅いので。
日照りが続いたからといって、干からびた後には何もできることはありません。
やることは日照りが続きそうなことを予測して、あらかじめ手を打つのかほったらかすのか決めておくだけ。
狩猟型と農耕型のどちらがお好みかはあなた次第
1年の季節を把握して、どのサイクルなら最も効率が良い作物の育て方ができるか、あらかじめ研究しておいて淡々と実行する。
「日経225オプションが良いですか?銀オプションが良いですか?」
という質問を良くいただきますが、言葉を変えると
「私は肉が食べたいのでしょうか?米が食べたいのでしょうか?」
と他人に聞いているようなものです。
それは、自分で決めましょう。どちらがお好みですか?は人によります。そして正解もありません。
オプション取引というジャンルは1つであっても、狩猟型も農耕型もできるのがオプションのメリットです。
なお、ショートストラングルのコツコツドカンは、本来は4000万円くらい保有してコールとプットを1枚ずつ売れば銀オプションと同じような資金量です。
資金が豊富にあれば日経225オプションでも農耕型を実行できますが、たいていは日経225オプションを取引するのに、それほどの資金を持ってませんよね?
せいぜい数百万程度の自己資金をもって取引して、利益率を計算するときは対証拠金や対自己資金で月利計算しますよね?
例えば200万円用意して月6万円確保できれば3%だ、とか。
このように、例えばショートストラングルで得られる金額は6万円で一定だとしても、
4000万円を保有して6万円を狙うのか(0.15%)
200万円の自己資金で6万円を狙うのか(3%)
それも100万円まで資金を減らして戦うのか(6%)
というように、自分の裁量で自由にコントロールして資金効率を高められるのが日経225オプションです。
その代わりどのように取引しても、資金量を下げている以上はレバレッジが掛かる取引なので安定運用は難しい。
狩猟民族がどんなに安全に狩りをしても、狩りの危険・リスクはなくならないからです。
そのリスクを自分自身でコントロールするのが、日経225オプションの戦い方です。
だから、ショートストラングルはコツコツ利益が出るけど、リスクは無くなっていないからたまにあるドカンでやられるのです。
1つの方に絞るのではなく両方学ぶという選択肢
狩猟型と、農耕型、どちらが良いか、一つに絞る必要はありますか?
狩りに出つつ農耕もやる、二刀流を考えてみてはいかがでしょうか。
片方に限定する必要は無いし、どちらかが一方的に優れているわけではありません。
それぞれにメリットとデメリット、向き不向きがあります。
狩猟型の日経225オプション
狩猟型の日経225オプションの場合は、獲物の動きに合わせて瞬発力が必要です。
オプションを売ってリスクを取っていた場合には、ボケーっとしていたら一発退場の危険性もあります。
それに世間が慌てて混乱に陥った瞬間こそが、ボラティリティが吹いて取引チャンスがやってきたりします。
だから、何かあっても対処できる時間帯に起きている日本人なら、日経225オプションを取引するのはスキルがあれば対処できる点ではリスクヘッジしやすいと言えます。
農耕型の米国投資
一方の農耕型は、基本的に作物を植えたら放置です。
肥料を追加したり水を上げるくらいで、あとは寝て待つだけ。
米国投資大全で紹介している戦略、というか普及協会で解説している米国投資の戦略は全て、我々は寝るから場をずっと見続けられないことが前提です。
だからオーバーナイトでポジションを持っても一発退場することが無い戦い方だし、相場急変時に青ざめて寝られなくなるポジションは取りません。
先日も問い合わせをいただきましたが、米国投資は基本的にザラ場を監視するのを放棄しても戦えるように、良くて1週間に1回、ポジションによっては数か月に1回程度しか取引しないこともあります。
発注も場が動く日本時間の23時~24時くらいに発注してお終いです。
作物を植えるまでの戦略は一生懸命考えても、植えたらあとは維持管理して育つのを待つだけで、相場の変動にビビッて慌てることはほとんどありません。
でもどちらを先にやるかと聞かれたら、
「あなたは、肉食ですか?草食ですか?」
とご自身も問いかけてみてください。
トレーディングの面白さ、相場を予測して自分のスキルで戦うのが好きなら日経225オプションを選択すればよいと思います。
日経225オプションは1か月以内で完結させる取引なので、短期で決着が付きます。
スキルが身に付いて自分の力で稼いでいる実感が湧きやすいです。
でも、相場を読むのが苦手で月利じゃなく年利でいいから安定的に資産運用を考えるならアメリカの投資や銀オプション、という感じでしょうか。
銀オプションは数か月放置する運用だし、他の米国投資は年単位で放置するものもあります。
だから、お勧めは1つにこだわることなく、日経225オプションも米国投資も両方やればよいんです。
両方やったらどちらが向いているか、どちらがより好みかはっきりわかりますよね。
まとめ
肉と米を食べずに、「私は肉食ですか?草食ですか?」と聞いていても答えが出ることはありません。
いちばんはやってみることが最も早い解決を導くでしょう。
ちなみに、資金量が少ないうちは、草食型は難しいのは事実です。
年利10%得られる戦いだとしても、資金量が10万円だけなら年間1万円しか増えません。
戦略を試すという程度なら良いですが、資産運用の観点で考えると、年間1万円では、将来にわたり資産を膨らませるのに相当時間がかかります。
なので、元手を稼ぐために、スキルアップを狙って狩猟型の戦略を身に付けて、得た利益を草食型に振り分けるのが王道でしょうか。
あるいは、元手はサラリーマンなどほかのお仕事で貯めて、一気に米国投資で運用を開始するという手段もあります。
オプション取引はあらゆる投資家のニーズにこたえてくれる金融商品です。
でもその商品特徴によっては、日経225オプションでは狩猟型にならざるをえなかったり、米国投資はオーバーナイトが基本なのでリスクを大きく取れなかったりと、投資スタイルが決まってきます。
どれを採用するかはあなた次第です。
この記事で登場した銀オプションはLEAPS取引の一種です。
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