IB証券のTWSで簡単に日本円をドルに両替する具体的方法

投稿者名:金森 雅人

あなたはインタラクティブブローカーズ証券(IB証券)の発注ツール、TWSを使いこなしていますか?

IB証券で様々なポートフォリオを構築すると、円資産ではなくドルに両替をする必要性が出てきますが、ある選択肢を間違えただけで、両替ではなくFXポジションになってしまいます。

IB証券のWEBサイトでも注意喚起されていますが、実際に投資する方への認知度が高くないので両替のつもりがFXポジションを取ってしまった!という嘆きの声も聞かれます。

今回の記事ではTWSを利用した円からドルへの両替を解説しますので、間違えることなく両替をしてIB証券での投資を楽しみましょう!

【もくじ】

1.ドルへ両替タイミングは現金が必要な取引の場合

2.クラシックTWSで円をドルに両替する具体的手順

3.約定後の確認はトレードログを参照する

4.現物株買いの他にも両替したいタイミングとは

5.まとめとTWSでのお勧め取引

 

1.ドルへ両替タイミングは現金が必要な取引の場合

LEAPS取引で7ヶ月利回り31.7%を得た具体的手順で解説したように、IB証券でLEAPSを実行する場合に必要なのは証拠金のみです。

この証拠金は円建て入金すれば、円を証拠金として使用できますので、ドルは不要です。

一方で、LEAPSとして売った個別株がインザマネーで満期を迎えた場合には、現物株を保有することになります。

LEAPSで売ったプットのプレミアムはドルで手元に入りますのでこのときのドルよりも現物株保有に必要なドルを保有していない場合は、ドルをIB証券から借りることになります。

借りる額が少額であれば問題ありません。

しかしドルを借りる際には金利が発生しますので、もし多額のドル資産を必要とする場合にはドルに両替をしておいたほうが良いことがわかります。

金利についてはIB証券のサイトから確認でき、米国金利にも影響がありますが、2017年9月時点でおよそ2.57%前後で推移しています。

つまり2.57%の年間金利を支払ってもよい場合はドルを借りて投資をしても問題ありませんが、少しでも金利発生を抑えたい場合には、現物株を保有する際にはドルに両替しておいたほうがよいかとになります。

特にIB証券で米国債や他の銘柄の現物株を購入する場合にはドル両替していたほうがよいでしょう。

その際に気を付けるポイントを手順でまとめました。

2.クラシックTWSで円をドルに両替する具体的手順

まずクラシックTWSで銘柄を入力する画面を表示します。

「USD.JPY」を銘柄欄に入力する

空欄に「USD.JPY」と記入します。この際にピリオドを忘れないようにしましょう。

現在の為替レートが表示されます。

2016-09-16_110819

売り気配をクリックして「買い注文」を行う

TWSの表記では、シンボルの最初に記載された通貨(USD.JPYであればUSD)を基準に、売り買いの表記がされています。

円からドルへ両替をしたい場合には、USD.JPYの「売り気配」をクリックすると、ドルを購入することが出来ます。

数量は自由に選択できますが、デフォルトで25000USDを購入するという注文画面になります。

2016-09-16_111020

デフォルトではUSD基準で表示されますので25000USDという表記になりますが、円ベース(100万円や200万円など円基準でキリが良い数字)で日本円の数量を指定して購入したい場合は、下記のようなレイアウトのカスタマイズをして表記を変更することが出来ます。

2016-09-16_110905

FXCONVを選択

最も気をつけるべきポイントが、このFXCONVになります。

発注先市場の選択で「IDEALPRO」と「FXCONV」というのがあります。

2016-09-16_111118

IDEALPROはFX市場となります。両替の場合はFXCONVを選択します。

ここの選択でIDEALROを選択する投資家が多いようです。

なぜならFXCONVという表記に「FX」と付いているので、FXポジションと勘違いしてしまいがちだからです。

2016-09-16_112226

ここではきちんとFXCONVを選択するように注意しましょう。

25000USD未満の場合はインバーバンク為替レートではない

25000USD未満の両替の場合は注意喚起が表示され、インターバンクのレートを提供しない場合がある旨が解説されています。

2016-09-16_111410

3.約定後の確認はトレードログを参照する

約定はトレードログで確認できます。

2016-09-16_112447両替実行後には口座情報の通貨一覧で表示されており、USDが増加して円が減少しているのを確認しましょう。

なお、発注先市場を誤ってIDEALPROにしてしまうと、下記のようにFXポジションを保有していることになりますので注意しましょう。

2016-09-16_111643

4.現物株買いの他にも両替したいタイミングとは

今回は現物株買いのタイミングで両替をする方法について説明しました。

ですがLEAPSを行っている場合に現物株に権利行使されたからと言って即時実行しなければいけないわけではありません。

IB証券に数日の金利分を支払ってもかまわなければ、両替せずに為替動向をチェックして最適なタイミングで両替する方法もあります。

ただし為替の最適タイミングは、日本とアメリカの経済情勢や世界経済の動向にも左右されますので、一概にいくらになったらベストなタイミングかというのは決めることが出来ません。

もし為替動向を読めるなら最も円高になった時に両替することがよいでしょう。

例えば1ドル110円の時に1万ドル分両替をすると110万円必要だったのに対して、円高になり1ドル100円になれば、同じ1万ドル分を手に入れるのに必要な日本円は100万円で済むからです。

このように円高になる動向を見極めて両替することが一番良いのですが、為替動向を見極められない方へお勧めなのは、ドルコスト平均法としてキリが良い数字になった時に両替をすることです。

例えば110円になったら1万ドル分両替して、次に105円になったら1万ドル分両替、その次に100円になったらまた1万ドル分両替する、というように、徐々に為替の水準を切り下げていくやり方です。

この方法は為替動向を読める方には不向きですが、いつも為替が思惑通りに動かなかったり逆に進んでしまう方にとっては、裁量を入れずに機械的に処理することが出来るので、全体的に平均コストを下げる効果があります。

このような手法を用いながら、ゆっくりと為替動向に合わせてドルへ両替していくと為替インパクトを少なく両替ですることが出来るでしょう。

5.まとめとTWSでのお勧め取引

上記の操作画面に従うことでドルへの両替が行なえます。

このページで用いた注釈付きの操作画面についてはIB証券が提供している無料のウェビナーでも視聴することが出来ます。上記の画面はウェビナーより引用しました。

専用ソフトのインストールが必要ですが、両替の方法について音声と映像でも解説していますので確認するようにしましょう。

お使いのTWSのバージョンによって掲載画面とレイアウトが異なる場合があります。

(※2017年9月現在、IB証券のWEBセミナーが表示されなくなっていますのでご注意ください)

このように両替が出来るようになったら、IB証券で資産運用するのにお勧めなのがLEPAS取引となります。

LEAPSは満期まで1年程度先の銘柄を扱ったオプションの簡単な取引になりますので、普段お仕事が忙しい方でも1年に1回で取引が終わるため簡単に取り組める手法となります。

また、アメリカ株を取り扱うため、市場の開始時間が23:30(サマータイムは23:30)とサラリーマンの方でも夜に注文が出来るため非常にお勧めです。

私の取引事例はLEAPS取引で7ヶ月利回り31.7%を得た具体的手順で解説していますので参考にしてください。

 

 

 

 

※当ブログは筆者の個人的な見解を示すものにすぎません。掲載しているデータの収集とその分析についても、筆者の個人的な視点に基づく分析であり、その有効性を保証するものではありません。解説においては、筆者の独自の視点で学習目的のために事例を簡略化している場合があるため、資料の中で紹介される事例は実際の相場とは異なる場合があります。取引事例についても、完全に再現しているものではなく、かつ、その有効性を担保するものではありません。また、本資料に含まれる記述や情報については十分精査しておりますが、その内容に関して筆者は一切責任を負いません。

※当ブログは過去の市場分析と戦略案を検討するものでありますが、取り上げている投資戦略についてはシミュレーション上のものであり、確実にそのような結果が出ることを示すものではありません。また、相場状況によっては損失が出ていた可能性も十分にあり得ます。当該シミュレーション結果が解説の中で説明した戦略の優位性や利益を保証するものではありません。よって、その内容を将来に当てはめて利益が出ることを保証するものではありません。投資手法の有効性などにつきましては、読者の皆様において十分に内容をご精査いただき、商品の特性、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分にご理解いただいたうえで、ご自身の投資判断と責任でお取引いただくようお願いします。

※株式取引(米国株式)、オプション取引(米国株オプション取引)においては、株式相場、為替相場の変動等によって損失が生じるおそれがあります。お取引に際しては、あらかじめお取引先の金融商品取引業者等より交付される契約締結前交付書面等を十分にお読みいただき、商品の性質、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分に御理解いただいたうえで、御自身の判断と責任でお取引いただきますようお願い申し上げます。
 

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