VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年11月22日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
業績が良かった銘柄が多かったことと、原油価格の下落も材料として好感されたようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは充分に下げてきました。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムで順調です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は11%台とさらに広がってきています。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
9DAYが10を割り込み、VIXも今年の最低水準となりました。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.83ということで、0.85~0.9の間にあった数値が一段と低くなりました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX,VIXともに下落傾向でVVIX/VIXレシオが上向きという理想的な状態です。
VVIXは最低水準にありこれ以上下がりにくいところですが、現時点では問題はなさそうです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオも上を向いており順調に推移しています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+770万枚を超える上昇圧力がオプション側にありました。
中身を見るとコール売りが最も多く、上昇気流があるときに上位に来ることが多いです。
その次にプット売りが多く、上昇した時にコール買い戻しがありプットの買戻しは発生していない状況です。
満期は5日以内のものが中心で、ATMより上が赤(コール売り)で下が緑(プット売り)という典型的な取引内容でした。
満期10日~30日のものが100万を超えていますが、コールに目立った動きは無いのでコール売りだと思われます。
現時点では下落方向にポジションを取っているというわけではなさそうです。
オプション側には特殊な動きがあるようには感じられません。
まとめ
VIXに関しては一段と安全ライン側に下がったようです。
複合的な指標は順調に推移しています。