VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年6月6日(木)の米国市場の様子を分析しています。(各画像はクリックすると拡大します)
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは上昇しましたが、S&P500、NASDAQは下落しました。
FRBの利下げ観測が根強く、投資家心理の支えとなったようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIX1Dが上昇しました。6月7日(金)の雇用統計の発表に備えたヘッジ買いと思われます。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9Dが低下しました、その他の指標はほぼ横ばいで推移しています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物はコンタンゴ状態を維持していますが、依然としてVIX9Dが先物第1限月よりも高くなっており、警戒が必要です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差が1.04と1ポイント台まで広がってきました。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.86と基準の0.9を下回っていて、低位安定の方向に向かっているようです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VIXが下落しましたがVVIXは若干上昇しました。VVIX移動平均線は下向きに変わる直前まで来ています。VIXが低位で落ち着けばエントリータイミングが近づくと考えられます。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
VIXが低下しSKEWが上昇する、バランスの取れた状態を維持しています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-375万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
S&P500はの株価はほぼ横ばいで推移し、プット売りが優勢でした。
ATMから-5%の取引は通常デルタロング(緑)でプット売りが多い傾向がありますが、前日に引き続きデルタショート(赤)でした。
要因はアウトオブザマネーのプット買いがデルタランキング上位に入っており、雇用統計の結果による下落側の保険と考えられます。
まとめ
スクイーズチャートやVIX/VIX3Mでは落ち着きを取り戻し始めたように見えます。
今後はVVIX/VIXレシオの改善が見られればエントリータイミングが近づいてくるでしょう。