VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2024年1月30日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
昨日はNYダウは上昇しましたが、S&P500、NASDAQは下落しました。
31日午後に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表待ちのようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
31日のFOMC用のヘッジとして1DAYが買われて数値が高まりました。
また、長期のVIX1Yも買われて数値が高くなりました。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
VIX9DAYは依然としてVIX30Dより高く、長期のVIX1Yも反応している様子が分かります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
VIX9DAYが突出していますが、短期のヘッジ目的だと思われます。
先物と指数の位置関係としてはコンタンゴ状態で、かつ先物プレミアムを維持しているので安定と言えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月の差は7%台と安定しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VIX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.88と基準の0.9を下回っていて、低位安定しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXもVIXも下落して、移動平均が下向いてきました。
まもなくVVIX/VIXレシオが上向きに変わると考えれますが、昨日のブログでもお伝えしたように1月よりS&P500とVVIX/VIXレシオが逆相関になっている点が気になります。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均付近で横ばい状態が続いています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローです。
-110万枚を超える株式の売り圧力がオプション側にありました。
内容はプット売りとコール売りが上位に来ており平常期の形と言えます。
ATMから-5%のデルタロングが強いのはプット売り、ATMから+5%のデルタショートが強いのはコール売りと、典型的な形です。
Jan31’24P491とJan31’24C491が買われています。
FOMCの発表で株価が大きく変動すると見越しての買いが集まっているようです。
満期が10日~30日のデルタマイナスが120万以上となっている理由はATMから少し離れたコール売りと考えられます。
機関投資家が横ばいかあるいはやや上昇を狙いつつドローダウン時に多少ケアできるコール売りのようです。
まとめ
VIX系指標は徐々に落ち着きを取り戻しつつあると言えそうですが、S&P500とVVIX/VIXレシオの逆相関である点は注意が必要です。