VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年9月28日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも上昇しました。
自律反発買いというところでしょうか。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
昨日は少し平穏を取り戻したように見えます。
9DAYが高い点が気になります。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
指数と先物の関係は落ち着いてきたとはいえ、まだ先物プレミアムには遠い状況です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は3%台と広がりを見せています。
少しずつ改善の兆しがあるようです。
ただし先物の第1限月より指数が上に来ている点は不安定であることを示しています。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態はピークを付けて広がりを見せているようにも見えます。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.94とまだ基準の0.9以下になるにはまだ時間がかかりそうです。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXとVIXは移動平均レベルで上向きになっているので、VVIX/VIXレシオの移動平均は下向きとなってまだ身構えている状態です。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEWとVIXの状況はVIXが高くてSKEWが低い、典型的な下落相場が続いています。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+1900万枚近いデルタロングポジションがオプションでありました。
基本的にプット売りで、コール買いはコール売りの買い戻しだと思われます。
プット売りは29日満期のP450とP445のヘッジの買いがITMになっていて、JPモルガンが少しずつ買っていたプットを売却していたものと思われます。
プットオプションは手仕舞いを進めているだけで、新規でポジションを取っているのではないように見えます。
9月末にポジションが無くなり再度構築していくものと思われます。
この建玉が株価が下げ止まったサインであるかどうかは分かりません。
まとめ
VIXの数値は改善を示しているものの、指標を分析するとまだ下落の下げ止まりの兆候は見られません。
昨日の上昇で下げ止まったとは分からないので引き続き確認が必要です。