VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年8月24日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQとも下落しました。
最近の下値を割る下落でした。
ジャクソンホール会議の前の調整や米新規失業保険申請件数が市場予想を下回った影響もあるのでしょうか。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
1DAYは短期的なヘッジとして買われているようです。
30日のVIXが昨日に比べて上がっています。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
下落した割にはVIXの反応は少なかったように見えます。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差は4%とまた狭まっています。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズチャートは昨日VIXが反応しています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.92と節目である0.9を超えてきています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは下向きであり、VVIXは相場下落の割には下がっていますが、VIXが高くなっています。
今のところは下落の方向に動いていると言えそうです。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXはVIXが高いためレシオが下向きになっておりまだバランスは悪いため下落の方向は継続すると思われます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-300万枚を超える売り圧力がありました。
内容を見ると、プット売りが最も多く、次いでプット買いが上位に来ました。
これは寄付きは高く始まりプット売りをしたものの下落に合わせプット売りと買い戻しを繰り返していた結果だと考えられます。
使われているオプションは短期が多く、プットのITMの買い戻しとコール売りによって赤い棒グラフが立っているようです。
フロー分析では何か節目や風向きが変わる様子は感じられませんでした。
まとめ
VIXの数値としては短期的なものではないVIX30日の指数が上昇しているのが気になる点です。
複合的な指標を見てもリスクオンできる状態ではないと考えられ、まだ不安定な状況のようです。