VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年7月27日(木)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウは、経済指標が強すぎて利上げの観測が再燃し株価が下落しました。
S&P500やNASDAQは金利上昇により下落しました。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXが若干反応していていますが、9DAYやVIXなどが全体的に上昇しています。
ただし急激に変化したわけではありません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムは維持されています。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物第1限月と第2限月のコンタンゴ率が8%と低下したので第1限月が買われている可能性があります。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズチャートは全体的に幅が広がってきていますがまだ十分な幅は維持できていると行けそうです。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.87と基準である0.9に近づきました。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIX/VIXレシオは移動平均が下げているので、利食いしておいても良かったのかもしれません。
通常はVVIXやVIXの移動平均が下を向いているので心配はいりませんが、VVIX/VIXレシオが原資産とシンクロして下げの兆候となっているのかもしれません。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオは移動平均よりも上にあるのでバランスは良いと言えそうです。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
-344万枚の売りの圧力がかかっていました。
中身を見るとコール売りとプット売りが上位に来る、典型的なパターンでした。
相場が寄り付いてから下げているので、コール売りとプット売りが寄り付き後に入り、相場下落に伴いプットの買戻しが起きているものと考えられます。
5日以内の短期トレードが非常に活発でした。
今後の特殊な取引が見て取れるではなく、昨日の相場を反映していますので、オーダーフローを見て次の相場の予測ができるものではありませんし、凄くマグマが溜まっているかどうかを判断することはできません。
まとめ
VIXは少しだけ反応しましが戦時モード・準戦時モードにはまだなっていません。
押し目買いのいいチャンスと言えるかもしれません。