VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年12月5日(火)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500は下落、NASDAQは小幅上昇しました。
今週は雇用関係の指標が出るため動きにくい相場ということでしょうか。
週末の雇用統計を見据えて積極的なポジションは取りにくい状況のようです。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
VIXは雇用統計を控えて9DAYが買われていますが、数値としては依然として低い状況です。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
先物プレミアムは維持していますが、9DAYが高いことが分かります。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
先物の第1限月と第2限月の差は13%台となりましたのでコンタンゴ率が広い状態です。
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
スクイーズ状態は9DAYの動きを見ると底を打って上昇する途中のように見えます。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
0.83と低位安定しています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXの移動平均が上昇してきてVVIX/VIXレシオが頭をもたげてきている点が気になるところです。
VVIXとVIXが両方下向きのほうがバランスが取れているので、今は警戒する場面にあります。
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオはバランスがとれていると判断できます。
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
+182万枚を超える株の買い圧力がオプション側でありました。
内容はコール売りが多く、次いでプット売りとなっています。
上値が重くなってきたので積み上がった原資産のロングポジションを利食いするために、現物株を売却するのではなくカバードコールとしてプレミアムを取りに行っているようにも見えます。
消極的な買いという形でプット売りが出ているように見えます。
またコールの買い戻しも増えているので全体的には緑になっているものと思われます。
ATMから上はコール売り、ATMから下はプット売り&ITMになったコールの買い戻しであり、満期も5日以内に集中しているため通常運転でよく見られる状態にあると考えられます。
まとめ
先行的に動くと思われるVVIXの視点でみると注意報が出ているように思います。
雇用統計に備えている可能性もありますので今後の動き次第を注意して観察しましょう。