VIXの様子を視覚的にわかりやすくした独自のVIX指数タームストラクチャースクイーズチャートや、VIX/VIX3Mレシオ、VVIX/VIXレシオ、MOVE指数、米国債金利等を用いて2023年7月5日(水)の米国市場の様子を分析しています。
米国株式市場概況(NYダウ、S&P500、ナスダック総合指数)
NYダウ、S&P500、NASDAQともに下落しました。
高値圏にあるため利益確定売りが出やすかったと思われます。
NYダウ
S&P500
NASDAQ総合指数
VIX指数とVIX先物の関係
独自に作成したVIXタームストラクチャーを時系列に整理したグラフ
青が最新日を示しています。
全体的に少し反応していますがそれほど大きな変化ではありません。
指数と先物の位置関係を示すグラフ
通常の先物プレミアムの形です。
VIX先物とVIX指数の位置関係、および第1第2限月の幅
第1限月と第2限月の差が7%台と若干縮まっています。
通常は満期に向けて先物第1限月が下がるのが普通ですが、明日の雇用統計を控えて先物が買われているのでしょうか。
コンタンゴチャート
VIX指数タームストラクチャースクイーズチャート
独自に作成したVIX指数タームストラクチャーのスクイーズチャートです。
全体的に上向いていますが、9DAYも底値圏にあり幅が充分に広がっています。
VIX/VIX3Mレシオ
VX/VIX3Mレシオのグラフです。
依然として基準である0.9を下回っています。
VVIX/VIXレシオ
VIXオプションから算出されるVVIXとS&P500オプションから算出されるVIXの比率を計算したVVIX/VIXレシオです。
VVIXは上昇しました。VIXも上がっておりバランスしているのでVVIX/VIXレシオは横ばいです。
VVIX/VIXチャートが下落しているのはVVIXが下落していたからであり悪い形ではありませんでした。
今後様子を見てVVIXの反応が続くのかどうかが着目点ではないかと考えます。
改善が見られたのちにリスクオンするのでもよいでしょう。
<TradingView提供のチャート>
SKEW指数
SKEWとVIXの関係を示したSKEW/VIXレシオです。
SKEW/VIXレシオが移動平均を割り込んでいますが、バランスは崩れてはいないので問題は無いでしょう。
<TradingView提供のチャート>
債券のボラティリティを示すMOVE指数
独自に作成した米国債イールドカーブ
時系列に整理しました。青が最新日です。
SPYのオーダーフロー
SPYのオーダーフローを分析します。
株式相当では830万枚を超える買い圧力がありました。
0DTEがほとんどで、プット売りとコール買戻しが上昇圧力を生み出したと考えられます。
オーダーフローのBulishは結果として強気を示したにすぎず、上昇トレンドに入ったわけではありません。
まとめ
VIXが若干上がりましたが指標や他の指標とのバランスは悪くなっていないようです。